複文

新日本語文法選書 2
複文

益岡隆志[著]

定価
3,300円(3,000円+税)
ISBN
978-4-87424-139-4 C3081
発売日
1997/5/24
判型
A5
ページ数
218頁
ジャンル
日本語学 ― <新日本語文法選書>
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紀伊國屋書店 丸善・ジュンク堂書店・文教堂

複文全般にわたる簡潔ながら要を得た分析・記述を提供する。文の階層レベルという捉え方を一つの核として、様々な複文の問題に統一的な説明を与える。【目次】従属節の類型/従属節と文の概念レベル/従属節の従属度


<新日本語文法選書>
■仁田義雄/益岡隆志/田窪行則 編
きめの細かい文法分析・文法記述書のシリーズ。説明されなければなら・・・(全文を読む)ない事柄が、可能な限り明示的かつ一貫性を持って説明されている。単なる概説書ではなく、研究書であることを目指し、各巻は一人、ないしはごく少数の著者が記述。全4巻(完結)。

関連情報

目次
序章 複文とは何か

第1部 従属節の類型

 第1章 従属節の類型

 第2章 名詞節におけるコトとノ
  1 はじめに
  2 コトとノ
  3 コトがノに代わらない場合
  4 ノがコトに代わらない場合
  5 おわりに

 第3章 連体節の接続形式-内容節を中心に-
  1 はじめに
  2 名詞修飾の表現
  3 接続形式の基本型と特殊型
  4 基本型内容節とトイウ内容節
  5 接続形式「との」
  6 文の概念レベルと内容節の接続形式
  7 おわりに

 第4章 条件文の表現
  1 はじめに
  2 レバ形式とタラ形式の基本的特徴
  3 レバ形式の用法の拡張
  4 ナラ形式
  5 ト形式
  6 おわりに

 第5章 並列節におけるナクテとナイデ
  1 はじめに
  2 ナイデの有標性
  3 並列節におけるナクテとナイデの用法
  4 付帯状況の意味の拡張
  5 おわりに

第2部 従属節と文の概念レベル

 第1章 文の概念レベル
  1 はじめに
  2 4つの概念レベル
  3 従属節と文の概念レベル
  4 文の概念レベルに関する先行研究
  5 ガ格のレベル
  6 おわりに

 第2章 不定性と文の概念レベル
  1 はじめに
  2 真偽判断のモダリティ
  3 真偽疑問表現と疑問語疑問表現
  4 選択疑問表現
  5 カのレベルとスコープ
  6 おわりに

 第3章 条件表現と文の概念レベル
  1 はじめに
  2 「~ば」の形式の分化
  3 文の概念レベル
  4 文の概念レベルの条件節への投影
  5 条件表現と文の概念レベルの関わりに関する先行研究
  6 おわりに

 第4章 原因・理由節と文の概念レベル
  1 はじめに
  2 タメニ節
  3 カラ節
  4 ノデ節
  5 おわりに

 第5章 内容節と文の概念レベル
  1 はじめに
  2 命題レベルの内容節とモダリティレベルの内容節
  3 名詞の限定表現としての基本型内容節
  4 トノ内容節
  5 主観的表現
  6 おわりに

第3部 従属節の従属度

 第1章 時の特定、時の設定
  1 はじめに
  2 時間節における格助詞の有無
  3 時の特定と時の設定
  4 情報の焦点とスコープ
  5 原因節における格成分と状況成分
  6 おわりに

 第2章 複文における疑問のスコープ
  1 はじめに
  2 連用節・並列節と疑問のスコープ
  3 疑問のスコープを決定するもの
  4 連体節・名詞節と疑問のスコープ
  5 おわりに

補 説
 第1章 連体節の表現と主名詞の主題性
  1 はじめに
  2 情報付加の機能
  3 情報付加ならざるもの
  4 情報付加型連体節の表現における有題的述定の性格
  5 連体節表現と「主題-解説」構造
  6 おわりに

 第2章 日本語の補助動詞構文-構文の意味の研究に向けて-
  1 はじめに
  2 構文の内的連関-テイク・テクル構文の場合-
  3 構文間の外的連関
  4 おわりに
著者紹介
益岡隆志 (ますおか・たかし)

岡山市生まれ。現在、神戸市外国語大学教授、日本語文法学会会長(2009年現在)