世界の言語と日本語 改訂版

世界の言語と日本語 改訂版

言語類型論から見た日本語

角田太作[著]

価格
3,000円+税
ISBN
978-4-87424-448-7 C3080
発売日
2009/5/25
判型
A5
ページ数
352頁
ジャンル
言語学 ― 言語学専門
オンライン書店
amazon.co.jp 楽天ブックス

日本語は特殊な言語ではない。世界の諸言語と日本語を比較し、幅広い視野から日本語を見直し、同時に文法の考え方を学習する。1991年の初版から18年、増刷を重ねた言語学の定番書が改訂。

関連情報

目次
第1章 はじめに

 1.1 言語類型論

 1.2 諸言語を比較することの意義

 1.3 日本語を世界の諸言語と比較することの意義



第2章 語順

 2.1 はじめに

 2.2 資料

 2.3 考察



第3章 格

 3.1 はじめに

 3.2 格組織

 3.3 まとめ



第4章 シルバースティーンの名詞句階層

 4.1 はじめに

 4.2 格組織

 4.3 日本語の能動文と受動文

 4.4 発話当事者の視点ハイアラーキー

 4.5 日本語の他動詞文の無生物主語

 4.6 「は」と「が」

 4.7 ナバホ語の語順

 4.8 ジャル語の付属代名詞

 4.9 日本語の形式名詞「こと」等

 4.10 まとめ



第5章 他動性

 5.1 はじめに

 5.2 伝統的な定義

 5.3 日本語の他動性の研究

 5.4 原型

 5.5 他動性の定義の提案

  5.5.1 他動性の原型の意味的な側面

  5.5.2 他動性の原型の形の側面

 5.6 日本語における他動性

 5.7 意志性

 5.8 自動性

 5.9 おわりに



第6章 二項述語階層

 6.1 はじめに

  6.1.1 述語

  6.1.2 項

  6.1.3 日本語と英語の項の例

 6.2 二項述語階層

  6.2.1 意味

  6.2.2 品詞

  6.2.3 格

  6.2.4 ボイス

  6.2.5 日本語への反映

  6.2.6 露語への反映

 6.3 まとめ



第7章 所有傾斜

 7.1 所有者敬語

  7.1.1 はじめに

  7.1.2 所有傾斜

  7.1.3 所有者敬語(その1):自動詞主語の場合

  7.1.4 所有者敬語(その2):他動詞主語の場合と目的語の場合

  7.1.5 個人差について

  7.1.6 「正しい」敬語との関連

 7.2 所有者昇格

 7.3 ワロコ゚語とジャル語の所有格と同格表現

 7.4 日本語の所有の動詞

  7.4.1 「する」

  7.4.2 「所有する」

  7.4.3 「持つ」

  7.4.4 「ある」と「いる」

 7.5 日本語の「名詞+の+名詞」

 7.6 英語の疑似過去分詞

 7.7 ワロコ゚語とジャル語の所有接尾辞

 7.8 身体部分と属性について

  7.8.1 普通所有物と非普通所有物

  7.8.2 日本語の「所有物+の+所有者」と英語の疑似過去分詞

  7.8.3 英語の接尾辞 -yとwith the NOUN

  7.8.4 日本語の「ある」

  7.8.5 普通所有物:特別ではない意味の場合

  7.8.6 普通所有物:「持っていない,無い」と言う表現の場合

 7.9 日本語の「する」,「ある」,「持つ」と「所有物+の+所有者」

  7.9.1 「する」

  7.9.2 「ある」

  7.9.3 「持つ」

  7.9.4 「所有物+の+所有者」

  7.9.5 7.9のまとめ

 7.10 第7章のまとめ



第8章 主語,主格,主題,動作者:文法分析の四つのレベル

 8.1 はじめに

 8.2 四つのレベル

 8.3 混乱の例

  8.3.1 はじめに

  8.3.2 動作者(即ち,意味役割)と主格(即ち,格)を区別しない場合

  8.3.3 主格(即ち,格)と主語(即ち,統語機能)を区別しない場合

  8.3.4 主語(即ち,統語機能)と主題(即ち,情報構造)を区別しない場合

 8.4 意味役割のレベルと格のレベルの関係

 8.5 意味役割のレベルと情報構造のレベルの関係

 8.6 格のレベルと情報構造のレベルの関係

 8.7 学問での理論的構築物

 8.8 統語機能のレベル

 8.9 英語における統語機能

  8.9.1 はじめに

  8.9.2 呼掛け語

  8.9.3 主語

  8.9.4 目的語

  8.9.5 補語

  8.9.6 状況語

 8.10 統語機能を考える時の注意

 8.11 日本語における統語機能

  8.11.1 はじめに

  8.11.2 主語

  8.11.3 目的語

  8.11.4 日本語の主語の原型と目的語の原型

  8.11.5 原型ではない主語と目的語:動物の場合と無生物の場合

  8.11.6 四つのレベルの対応

  8.11.7 原型ではない主語と目的語:「が+を」(主格+対格)と他の格枠組み

  8.11.8 三上章の主語廃止説

 8.12 諸言語における主語

 8.13 まとめ



第9章 日本語は特殊な言語ではない。しかし,英語は特殊な言語だ。

 9.1 はじめに

 9.2 語順

 9.3 格,Silversteinの名詞句階層,他動性,二項述語階層,所有傾斜

 9.4 統語機能と主語

 9.5 まとめ

 9.6 誤解の原因



第10章 言語教育への提案

 10.1 はじめに

 10.2 母語の影響

 10.3 テストの結果への反映

 10.4 諸言語の知識

 10.5 まとめ



第11章 おわりに



付録  言語の分類

大付録 語順の表



著者紹介
角田太作

群馬県生まれ。東京大学文学部卒業。モナシュ大学大学院修士課程卒業(M.A.取得),博士課程卒業(Ph.D.取得)。言語学専攻。主な研究分野は(i)オーストラリア原住民語学,(ii)言語類型論,(iii)言語消滅危機と言語再活性化。現在,東京大学大学院人文社会系研究科言語学専門分野教授。