現代日本語文法2

現代日本語文法2

第3部格と構文 第4部ヴォイス

日本語記述文法研究会[編]

定価
3,080円(2,800円+税)
ISBN
978-4-87424-460-9 C3081
発売日
2009/11/10
判型
A5
ページ数
336頁
ジャンル
日本語学 ― <現代日本語文法>
オンライン書店
amazon.co.jp 楽天ブックス
リアル書店在庫
紀伊國屋書店 丸善・ジュンク堂書店・文教堂

日本語表現についての疑問に、文法的見地から網羅的・体系的に答えるシリーズの第6回配本。文構造の中核をなす格の組み合わせでできる文型・構文を扱い,意味的な格を取り出して分析,格に関係が深いヴォイスの現象も考察した。


<現代日本語文法>
■日本語記述文法研究会 編
日本語文法研究の気鋭の執筆陣が、日本語文法の細目を詳解する。日・・・(全文を読む)本語の文法現象について調べたいこと、知りたいことがわかる、網羅的で体系的な参照文法シリーズ。全7巻(完結)。

関連情報
【誤植・修正】
●第4刷→第5刷(2022年8月発行)

・33ページ下10行目
(誤)むずかしい本
(正)専門書
・108ページ13行目
(誤)(1)は被修飾名詞が修飾名詞の
(正)(1)は修飾名詞が被修飾名詞の
・156ページ下10行目
(誤)XはP。しかし、それ以上にYはP
(正)YはP。しかし、それ以上にXはP
目次
■第3部 格と構文■
第1章 格と構文の概観
第1節 格
1.格とは
2.格助詞の用法
3.格助詞の性質
4.複合格助詞
第2節 文型
1.文型とは
2.動詞の文型
3.形容詞の文型
第3節 自動詞・他動詞
1.自動詞・他動詞とは
2.有対自動詞と有対他動詞

第2章 さまざまな格
第1節 主体を表す格
1.主体とは
2.「が」
3.「に」
4.「で」
5.「から」
6.「の」
第2節 対象を表す格
1.対象とは
2.「を」
3.「が」
4.「に」
5.対象を表す複合格助詞
第3節 相手を表す格
1.相手とは
2.「に」
3.「と」
4.「に」と「と」の比較
5.相手を表す複合格助詞
第4節 場所を表す格
1.場所とは
2.「に」
3.「で」
4.「に」と「で」の比較
5.場所を表す複合格助詞
第5節 着点を表す格
1.着点とは
2.「に」
3.「と」
4.「へ」
5.「へと」
6.「まで」
7.「に」「へ」「まで」の比較
第6節 起点を表す格
1.起点とは
2.「から」
3.「より」
4.「を」
5.「から」と「を」の比較
第7節 経過域を表す格
1.経過域とは
2.「を」
3.「から」
4.経過域を表す複合格助詞
第8節 手段を表す格
1.手段とは
2.「で」
3.「から」
4.「に」
5.手段を表す複合格助詞
第9節 起因・根拠を表す格
1.起因・根拠とは
2.「で」
3.「に」
4.「から」
5.起因・根拠を表す複合格助詞
第10節 時を表す格
1.時とは
2.無助詞(φ)
3.「に」
4.無助詞と「に」の比較
第11節 そのほかの格
1.限界
2.領域
3.目的
4.様態
5.役割
6.割合
7.対応・不対応
8.内容
9.格の意味と格助詞・複合格助詞

第3章 名詞をつなぐ助詞
第1節 連体助詞 
1.連体助詞とは
2.修飾名詞が被修飾名詞の所属先や性質,基準点を表すもの
3.修飾名詞が事態を構成する補語にあたるもの
第2節 並列助詞
1.並列助詞とは
2.全部列挙型
3.一部列挙型
4.選択列挙型
5.累加列挙型

第4章 補助動詞構文
第1節 補助動詞構文とは
1.補助動詞とは
2.補助動詞の形式
第2節 「てある」
1.「てある」の基本的特徴
2.結果の残存
3.効力の残存
4.意志性のない動詞による「てある」
第3節 「てあげる」「てくれる」「てもらう」
1.「てあげる」「てくれる」「てもらう」の基本的特徴
2.格表示と方向性
3.待遇度が異なる形式
4.非恩恵
5.受身文や使役文との関係
第4節 「てくる」「ていく」
1.「てくる」「ていく」の基本的特徴
2.空間的移動
3.時間的移動
4.慣用的な表現
第5節 「てしまう」
1.「てしまう」の基本的特徴
2.意志的な実現を表す用法
3.無意志的な実現を表す用法
第6節 「てみる」
1.「てみる」の基本的特徴
2.「てみる」の意味
第7節 「てみせる」
1.「てみせる」の基本的特徴
2.「てみせる」の用法
第8節 「ておく」
1.「ておく」の基本的特徴
2.「ておく」の用法

第5章 さまざまな構文
第1節 さまざまな構文とは
第2節 難易構文
1.難易構文とは
2.「(し)にくい」
3.「(し)づらい」
4.「(し)がたい」
5.困難さを表すそのほかの表現
6.「(し)やすい」
7.容易さを表すそのほかの表現
第3節 比較・程度構文
1.比較・程度構文とは
2.比較構文
3.程度構文
第4節 認識動詞構文
1.認識動詞構文とは
2.認識動詞構文の特徴
3.ヲ格名詞に「のこと」がつく場合
第5節 変化構文
1.変化構文とは
2.「なる」による構文
3.「する」による変化構文
第6節 所在構文
1.存在型構文
2.所在型構文
第7節 付帯状況構文
1.付帯状況構文とは
2.「XをYに」型付帯状況構文の文法的特徴
3.付帯状況を表す「XをYに」部分の例
4.X,Y,Sのあいだの関係
5.名詞Yのもつ帰属性
第8節 数量構文
1.数量構文とは
2.動詞修飾型
3.名詞修飾型
4.添加型
第6章 あり方の副詞的成分
第1節 あり方の副詞的成分とは
第2節 様態を表す副詞的成分
1.様態を表す副詞的成分とは
2.様態を表す副詞的成分と共起する語
3.様態を表す副詞的成分の用法
第3節 結果を表す副詞的成分
1.結果を表す副詞的成分とは
2.結果を表す副詞的成分と共起する語
第4節 程度を表す副詞的成分
1.程度を表す副詞的成分とは
2.程度を表す副詞的成分と共起する語
3.程度を表す副詞的成分の種類
第5節 量を表す副詞的成分
1.量を表す副詞的成分とは
2.量を表す副詞的成分と共起する語

■第4部 ヴォイス■
第1章 ヴォイスの概観
第1節 ヴォイスとは
1.ヴォイスの規定
2.ヴォイスの中心的な表現
第2節 ヴォイスの分類
1.中心的なヴォイス表現
2.ヴォイスの関連構文

第2章 受身
第1節 受身とは
1.受身の規定
2.受身文の述語の形態
第2節 受身文のタイプ
1.受身文の3つのタイプ
2.直接受身文
3.間接受身文
4.持ち主の受身文
第3節 直接受身文
1.直接受身文の規定
2.直接受身文の文型的な特徴
3.直接受身文の意味
4.直接受身文のタイプ
5.直接受身文と自動詞
第4節 間接受身文
1.間接受身文の規定
2.間接受身文の文型的な特徴
3.間接受身文の意味的な特徴
第5節 持ち主の受身文
1.持ち主の受身文の規定
2.持ち主の受身文の文型的な特徴
3.持ち主の受身文の意味的な特徴
4.持ち主の受身文のタイプ
5.持ち主の受身文と直接受身文・間接受身文との関係
第6節 使役受身文
1.使役受身文の規定
2.使役受身文の述語の形態
3.意志動詞から作られる使役受身文
4.感情や思考を表す動詞から作られる使役受身文
第7節 受身に関連する表現
1.受け手立場動詞
2.迂言的な受身表現
3.「てある」
4.「てもらう」

第3章 使役
第1節 使役とは
1.使役文の規定
2.使役文の述語の形態
3.使役文の文型
第2節 使役文のタイプ
1.使役文の意味
2.使役者が事態の成立に間接的に関与する使役文
3.使役者が事態の成立に直接的に関与する使役文
4.使役者が事態の成立に積極的な関与をもたない
第3節 被使役者の表し方
1.「を」
2.「に」
3.「を」と「に」
第4節 使役と他動詞
1.自動詞の使役文と,自動詞に対応する他動詞文
2.2項の他動詞の使役文と3項の他動詞文

第4章 ヴォイスと関連する構文
第1節 可能構文
1.可能構文とは
2.可能構文の述語の形態と文型
3.可能構文の意味・用法
4.そのほかの可能構文
第2節 自発構文
1.自発構文とは
2.自発構文の述語の形態と文型
3.自発構文の意味・用法
4.語彙的な自発形式
第3節 相互構文
1.相互構文とは
2.相互構文の述語の形態と文型
3.相互構文の意味・用法
第4節 再帰構文
1.再帰構文とは
2.再帰構文の述語の形態と文型
3.再帰構文の意味・用法
4.そのほかの再帰構文
著者紹介
《日本語記述文法研究会メンバー一覧》
仁田義雄(代表)
○安達太郎,○阿部忍,雨宮雄一,庵功雄,石黒圭,岩崎卓,川越菜穂子,黄淑燕,○小林英樹,○佐野由紀子,塩入すみ,○渋谷勝己,清水佳子,白川博之,高梨信乃,○高橋美奈子,○張麟声,中西久実子,○中畠孝幸,◇野田春美,野田尚史,浜田麻里,○林雅子,○日高水穂,前田直子,宮崎和人,森山卓郎,八亀裕美,○山田敏弘,◇渡部学

○…本巻の執筆担当者
◇…本巻の補筆・リライト担当者