現代児童文学を問い続けて

品切

児童文学批評の新地平 1
現代児童文学を問い続けて

古田足日[著]

定価
3,080円(2,800円+税)
ISBN
978-4-87424-536-1 C0095
発売日
2011/11/11
判型
四六
ページ数
372頁
ジャンル
その他 ― <児童文学批評の新地平>
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現代日本児童文学批評の第一人者でもあり、児童文学作家でも知られる著者が、現代児童文学50年の発展及び、「書く」ということを振りかえる評論集。書きおろし「新しい戦争児童文学」をふくめた26篇を収録。


<児童文学批評の新地平>
『おしいれのぼうけん』などの作家として知られ、児童文学論の第一人者でもある古田足日氏、雑誌『日本児童・・・(全文を読む)文学』の編集長の西山利佳氏、本作品で日本児童文学者協会新人賞を受賞した奥山恵氏が、現代児童文学について論じた評論集。全3巻(完結、品切あり)。

関連情報

目次
■Ⅰ 児童文学を書くとはどういうことだろう
1 童話の世界と子どもの世界
2 「生きる」意味・原風景・民話的想像力
3 子どもに向かって書くことと自己表現--自分をふりかえりながら、自己表現・自己形成と子ども感覚、さらに児童文学の今後を考える

■Ⅱ 現代の日本児童文学はどのように歩んできたか
4 不振停滞と慢性的不況ほか
5 童話・小説の流れ その問題点
6 現代日本児童文学の中の子ども像

■Ⅲ 人・その仕事・その課題
7 社会的、文化的に子どもを発見した豊かな収穫--瀬田貞二『落穂ひろい--日本の子どもの文化をめぐる人びと』
8 新美南吉作品の「毒」と子ども観
9 『国分一太郎文集10 子どもたちへ』を読んで
10 石井桃子における市民主義
11 『天使で大地はいっぱいだ』解説
12 今江祥智『海の日曜日』再読
13 斎藤隆介初期短編おぼえがき
14 北斗へのおいめ--神沢利子論の入口
15 安藤美紀夫の仕事をふりかえる--子どもの人権と子どもの論理
16 来栖良夫が残した幾つかの課題
17 あまんきみこメモ
18 宮川ひろの世界

■Ⅳ 社会へ--読書運動・教科書問題・子どもの権利・戦争と平和
19 代田昇と初期日本子どもの本研究会の運動--その時代と代田の読書教育論・運動論
20 教科書--その矛盾
21 教科書攻撃問題
22 「チイ兄ちゃん」ののった教科書のこと
23 「今」を十分に生きる--子どもの権利条約第三一条を中心に
24 準備の子ども観
25 戦争体験の語り継ぎと思想化
26 「新しい戦争児童文学」を求める
著者紹介
古田足日(ふるたたるひ)

児童文学作家、評論家。元日本児童文学者協会会長。元山口女子大学教授。

1927年愛媛県生まれ。早稲田大学露文科中退。在学中、早大童話会に入り、児童文学創作と評論を始める。主な児童文学作品に『宿題ひきうけ株式会社』『モグラ原っぱのなかまたち』『大きい1年生と小さな2年生』『おしいれのぼうけん』、評論に『現代児童文学論』『子どもを見る目を問い直す』などがある。