機能文法による日本語モダリティ研究

新刊

機能文法による日本語モダリティ研究

角岡賢一[編著] 飯村龍一/五十嵐海理/福田一雄/加藤澄[著]

価格
4,500円+税
ISBN
978-4-87424-714-3 C3081
発売日
2016/12/19
判型
A5
ページ数
336頁
ジャンル
言語学 ― 言語学専門
オンライン書店
amazon.co.jp 楽天ブックス

本書の目的は書名の通り、選択体系機能文法(機能文法)の枠組みによって日本語モダリティを分析することです。機能文法は、1960年代からMAKハリデー教授を中心として築き上げられた体系です。その特徴は例えば、観念構成・対人的・テクスト形成という三つの「メタ機能」によって、言語の意味や機能を重層的に分析する点にあります。「言語が数多・・・(全文を読む)くの選択によって成り立っている」という考え方を視覚的に表しているのが「選択体系網」と呼ばれる図表です。本書では、このような枠組みを用いて日本語モダリティを分析していきます。またこの枠組みは、テクスト分析を行うには非常に体系的な構造を有していると言えます。本書では、第6章においてテクスト分析の実例を示します。(まえがきより)[龍谷大学国際社会文化研究所叢書19として出版]

関連情報

目次
第1章 機能文法によるモダリティ分析にむけて
1.はじめに
2.機能文法によるモダリティ分析にむけて
3.対人機能的意味づくりにおけるモダリティの所在
4.対人機能的意味資源における日本語モダリティの概念化にむけて
5.まとめ

第2章 陳述論の系譜とモダリティ
1.はじめに
2.山田孝雄の「統覚作用」
3.時枝誠記の「陳述」
4.金田一春彦の反論
5.渡辺実の叙述と統叙
6.北原保雄の承接順序
7.南不二男の「文の階層的分析」
8.言表事態めあてのモダリティ:仁田義雄
9.益岡隆志の意味的階層
10.非現実を表す形式としての叙法論1:尾上圭介
11.非現実を表す形式としての叙法論2:野村剛史
12.非現実を表す形式としての叙法論3:Heiko Narrog
13.非現実の表現と話者の態度の叙法論:森山卓郎
14.「叙法性」としてのモダリティ:工藤浩
15.おわりに

第3章 機能文法での叙法体系・モダリティの定義
1.はじめに
2.選択体系機能言語学について
3.選択体系機能理論におけるムード
4.選択体系機能理論におけるモダリティ
5.選択体系機能理論に基づく日本語のムードとモダリティ
6.おわりに

第4章 機能文法による記述体系
1.はじめに
2.選択体系網
3.日本語叙法構造について
4.証拠性の扱いについて
5.証拠性以外の検索例
6.おわりに

第5章 モダライゼイションとモデュレイションの下位分類
1.はじめに
2.品詞分析
3.助動詞の分類
4.モダライゼイションとモデュレイション下位範疇の意味的関係
5.おわりに

第6章 テクスト分析の中で対人的言語資源を考える
1.はじめに
2.テクストを概観する
3.テクスト選定
4.テクスト分析
5.再びジャンル
6.おわりに

第7章 結び

参考文献
索 引
著者紹介
編者 ■はしがき・第4章・第5章担当
角岡賢一(かどおか・けんいち) 龍谷大学経営学部教授
神戸大学大学院文化学研究科単位取得退学。修士(文学)。主著に『日本語オノマトペ語彙における形態的・音韻的体系性について』(くろしお出版)、『節音調の機能についての選択体系文法による分析』(成美堂)などがある。

■第1章担当
飯村龍一(いいむら・りゅういち) 玉川大学経営学部 教授
英国・ノッティンガム大学大学院修士課程修了。修士(英語学)。主著・論文に 『ことばを調べる』(共著・玉川大学出版部)、「談話における人称代名詞の選択と機能について-選択体系機能言語学とコーパス言語学の視点から-」(論文・日本英語教育英学会)などがある。
■第2章担当
五十嵐海理(いがらし・かいり) 龍谷大学社会学部 准教授
大阪市立大学文学研究科後期博士課程単位取得退学。修士(文学)、MLitt in Linguistics (Newcastle)。英語学専攻(語用論)。最近の論文に、「否認とメタ表示」(東森勲編 『メタ表示と語用論』 開拓社)、「Bang goes 構文をめぐって」 (JELS 33, 日本英語学会)がある。
■第3章担当
福田一雄(ふくだ・かずお) 新潟大学名誉教授
大阪教育大学大学院教育学研究科修了。修士(教育学)。主著に『対人関係の言語学: ポライトネスからの眺め』(開拓社)、『人はなぜわかり合えるのか:言語学から見たコミュニケーションの仕組み』(新潟日報事業社)などがある。
■第6章担当
加藤 澄(かとう・すみ) 青森中央学院大学 教授
東北大学大学院国際文化研究科修了。博士(国際文化)。主著に『サイコセラピー臨床言語論:言語研究の方法論と臨床家の言語トレーニングのために』(明石書店)、『サイコセラピー面接テクスト分析―サリヴァンの面接トランスクリプトに基づいて』(ひつじ書房)などがある。