外国人看護・介護人材とサスティナビリティ

新刊

外国人看護・介護人材とサスティナビリティ

持続可能な移民社会と言語政策

宮崎里司/西郡仁朗/神村初美/野村愛[編著]

価格
3,400円+税
ISBN
978-4-87424-755-6 C3036
発売日
2018/3/22
判型
A5
ページ数
304頁
ジャンル
言語政策 ― 言語政策専門
オンライン書店
amazon.co.jp 楽天ブックス

昨今、生産活動に就き、中核の労働力となる人口(生産年齢人口)を維持、さらには増加させる議論の中で、持続可能性(サスティナビリティ:Sustainability)が、一つのキーワードになっている。持続可能性を研究トピックとするサスティナビリティ学(Sustainability science)とは、持続可能な地球社会へ向けて、グ・・・(全文を読む)ローバルなビジョンを構築するための基礎として提唱された、文系・理系という枠組みを超えた学術領域である。本書は(中略)、福祉医療分野で、外国人とワークシェアすることによって、今後最もダイバーシティ化する領域の一つである、介護、看護分野に就く外国人人材(経済連携協定(Economic Partnership Agreement: EPA)に基づき来日した介護ヘルパー、技能実習生など)に対し、どのような医療福祉政策や日本語教育が必要とされるのかを、活動実践と政策の両面から探る(「はじめに」より)。

関連情報

目次
第1部 外国人看護・介護人材受け入れの現状と課題

[看護人材編]
第1章
古くて新しい問題としての看護人材育成―EPA看護師の導入を中心に(平野裕子)

第2章
外国人看護師の職場適応・協働への課題(石川陽子)

[介護人材編]
第3章
秋田県における外国人介護人材の現状と支援に向けた取り組み(嶋ちはる・橋本洋輔・秋葉丈志)

第4章
地域定住外国人介護従事者のための持続的な日本語支援―すみだ日本語教育支援の会と産学官連携活動(宮崎里司・中野玲子・宇津木晶)

第5章
日台介護人材の連携育成にかける東アジア介護のサステイナビリティ(王珠恵・廣橋雅子)

[看護・介護人材編]
第6章
インドネシアの送り出し政策と多言語教育―看護・介護人材をめぐる非英語圏諸国の課題(奧島美夏)

第7章
海外からの医療福祉人材に対する日本語教育関係者の動き―「看護と介護の日本語教育研究会」の活動を中心に(神村初美・西郡仁朗)


第2部 外国人看護・介護人材のための日本語教育および国家試験の支援

[看護人材編]
第1章
病棟で働く看護師の言語活動調査から見えてくるもの―看護師の職務と言語活動の概要(奥田尚甲)

第2章
国境を越える看護師が拓く未来―日本語による看護師国家試験というハードルに関連して(池田敦史)

[介護人材編]
第3章
世界に開かれた資格試験―介護福祉士国家試験のあり方(三枝令子)

第4章
外国人介護人材に対する日本語支援について―受け入れ施設を中心に(遠藤織枝)

第5章
介護福祉士候補者のための介護用語学習支援ウェブサイトの開発と活用(中川健司・角南北斗・齊藤真美・布尾勝一郎・橋本洋輔・野村愛)

第6章
外国人介護従事者のための日本語運用能力判定基準(ワセダバンドスケール)の開発―段階・職域を超えた連携の試み(宮崎里司・中野玲子・早川直子・奥村恵子)

第7章
介護職における定住外国人支援の在り方を考える―介護記録のテキスト作成の試みから(斉木美紀・田中奈緒)


第3部 外国人看護・介護人材現場の実証研究

[看護人材編]
第1章
インドネシアEPA看護師候補者第1陣の8年後―候補者それぞれの進路について(平井辰也)

第2章
EPA看護師の国家試験合格後の支援から見えてきたこと(岡田朋美)

第3章
当事者の視点からEPAを振り返る―10年目の節目にあたって(デウィ・ラッハマワティ)

[介護人材編]
第4章
自律学習を中心に据えた支援に関する一考察―介護福祉士候補者に対する学習支援と候補者の振り返り(野村愛)

第5章
介護就労現場における日本語教育の役割再考―外国籍介護職従事者に対する「社会に関わる」授業活動から(中村知生)


第4部 外国人看護・介護人材とサスティナビリティ

[介護人材編]
第1章
国際間大学協働による持続可能な日本語予備教育の可能性(西郡仁朗/神村初美/アエプ・サエフル・バッフリ/ジュジュ・ジュアンシー)

第2章
介護に従事する多様な海外人材のチャネルと人材育成(安里和晃)

第3章
外国人介護者とのワークシェアリング(中井久子)

第4章
外国人介護人材の定着の可能性と求められる役割―ベトナム人看護学生に対するアンケート結果を踏まえて(天野ゆかり)

[看護・介護人材編]
第5章 「暮らしやすい社会」という理想に向けて―異文化協働の愉しさ構築(二文字屋修)
著者紹介
宮崎里司(みやざき・さとし)
早稲田大学大学院日本語教育研究科教授、東京大学国際高等研究所客員教授。日本言語政策学会会長。モナシュ大学日本研究科応用言語学博士(Ph.D)。専門は、第二言語習得、言語教育政策、サスティナビリティ(持続可能性)。主著に、『ことば漬けのススメ』(明治書院2010、第2回国際理解促進優良図書優秀賞)、『グローバル化と言語政策―サスティナブルな共生社会・言語教育の構築に向けて』(共編、明石書店2017)など。

西郡仁朗(にしごおり・じろう)
首都大学東京都市教養学部人文社会系教授。看護と介護の日本語教育研究会(代表幹事)。慶應義塾大学社会学研究会心理学専攻博士課程単位取得退学、同大学国際センター日本語教授法講座修了。専門は、日本語教育学。主著に、『教育・学習(講座社会言語科学第4巻)』(共編、ひつじ書房2008)など。

神村初美(かみむら・はつみ)
東京福祉大学教育学部国際教育専攻准教授。看護と介護の日本語教育研究会(副代表幹事)。首都大学東京大学院人文科学研究科人間科学専攻日本語教育学博士(Ph.D)。専門は、専門日本語教育、協働学習。主著に、『耳と目でおぼえる介護の漢字[英語版]』『耳と目でおぼえる介護の漢字[インドネシア語版]』(共著、首都大学東京2014)など。

野村愛(のむら・あい)
首都大学東京健康福祉学部特任准教授、国際厚生事業団日本語教育専門家。東京外国語大学大学院地域文化研究科博士前期課程日本専攻修了。専門は、専門日本語教育。主著に、『介護福祉士新カリキュラム学習ワークブック[やさしい日本語版]①〜⑤』(共著、静岡県2011)など。