認知意味論

新刊

認知日本語学講座 4
認知意味論

大月実/進藤三佳/有光奈美[著]

価格
3,700円+税
ISBN
978-4-87424-785-3 C3080
発売日
2019/4/12
判型
A5
ページ数
296頁
ジャンル
言語学 ― <認知日本語学講座>
オンライン書店
amazon.co.jp 楽天ブックス

認知言語学の核心とも呼ぶべき認知意味論の研究書。従来の書に見られる生成文法との対比ではなく、古代からの意味に関わる議論の中で、その歴史を紐解く。そのうえで、カテゴリー論、意味変化と否定の問題といった、認知意味論にとって極めて重要なテーマに切り込んでいく。


<認知日本語学講座>
■山梨正明/吉村公宏/堀江薫/籾山洋介 編
・・・(全文を読む)来の認知言語学の入門・研究書は、英語の分析が中心となっており、日本語の分析を中心とするものは数少ない。この点を考慮し、認知言語学の方法論と研究法を、主に日本語の分析に適用した研究書として企画。全7巻(1, 3は未刊)。

関連情報

目次
第1章 意味論の歴史と認知言語学
1.0 はじめに
1.1 哲学的意味論
1.2 言語的意味論

第2章 カテゴリー論と命名
2.0 はじめに
2.1 カテゴリー(範疇)論
2.2 自然言語とカテゴリー
2.3 命名の問題
2.4 命名のダイナミズム
2.5 命名と言語進化
2.6 命名・名前の機能
2.7 命名の文法
2.8 命名と指示・記述・表現
2.9 命名論の諸問題・トピック
2.10 課題と展望

第3章 色彩語
3.1 はじめに
3.2 色彩語の研究史 
3.3 日本語色彩語の意味
3.4 色彩象徴のカテゴリー構造
3.5 社会的変動と言語的変化
3.6 課題と展望

第4章 意味変化の種類と動機づけ
4.1 意味変化の原因に対するUllmann(1951, 1962)の分類
4.2 Ullmannに対する批判
4.3 意味変化の原因・動機づけ
4.4 意味変化の認知的動機づけ:メタファー
4.5 意味変化の語用論的動機づけ:語用論的推論

第5章 意味変化と文法化
5.1 文法化の定義
5.2 語用論的推論に基づく文法化
5.3 日本語に見られる語用論的推論に基づく文法化

第6章 意味拡張と多義
6.1 共時的な意味拡張現象としての文法化
6.2 知覚・感覚語彙の共感覚表現
6.3 英語の感覚形容詞の抽象概念への意味拡張
6.4 日本語の温度に関する感覚形容詞の意味拡張
6.5 結語と展望

第7章 意味論研究における否定の諸相
7.0 意味論研究における否定
7.1 否定研究の位置付け
7.2 否定の諸機能,否定が関わる意味の諸相
7.3 認知言語学と否定研究の接点
7.4 Negative Cycleについて
7.5 非現実性と否定
7.6 現在の否定研究に関する今後の課題と展望

あとがき 意味研究の課題と展望
著者紹介
大月 実(おおつき みのる)
現在,大東文化大学外国語学部教授.
1995年上智大学大学院外国語学研究科博士課程修了.博士(言語学).2009–10英国Edinburgh大学大学院言語学英語学研究科(言語進化電算処理研究部門)在外研究,北陸大学外国語学部助教授などを経て現職.主著・主論文に,A Cognitive Linguistic Study of Colour Symbolism (Institute for the Research and Education of Language, 2000年), 「命名と名前―命名論の新たな地平」(『認知言語学論考No. 7』ひつじ書房,2008年),「英独仏対照言語学:その研究構想と展望」(『言語の世界』Vol. 28, No. 1/2, 2010年)などがある.

進藤三佳(しんどう みか)
現在,京都大学非常勤講師,奈良女子大学非常勤講師.2002年京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了.博士(人間・環境学).独立行政法人 情報通信研究機構専攻研究員,米国スタンフォード大学言語学科客員研究員を経て現職.主著・主論文に,Semantic Extension, Subjectification, and Verbalization. (University Press of America, 2009年), 「視覚形容詞から強調詞への意味変化:文法化の対照言語学的研究」(『認知言語学論考 No. 8』ひつじ書房,2009年),Subdomains of Temperature Concepts in Japanese. (The Linguistics of Temperature, John Benjamins, 2015年)などがある.

有光 奈美(ありみつ なみ)
現在、東洋大学経営学部教授.2003年京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了.博士(人間・環境学).東洋大学経営学部講師,准教授などを経て現職。主著・主論文に,『日・英語の対比表現と否定のメカニズム─認知言語学と語用論の接点─』(開拓社,2011年),Analyzing THE PLACE FOR THE EVENT-type Metonymies from the Perspective of Negative Evaluative Factors(Revista Brasileira de Linguística Aplicada,2015年)などがある.