中国朝鮮族の言語使用と意識

近刊

中国朝鮮族の言語使用と意識

高木丈也[著]

価格
4,500円+税
ISBN
978-4-87424-819-5 C3087
発売日
2019/11/26
判型
A5
ページ数
352頁
ジャンル
言語学 ― 言語学専門
オンライン書店
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中国東北地方に住む中国朝鮮族の言語と使用意識について、著者が単身、現地を巡って独自に行なった調査をもとに記述言語学的・社会言語学的観点から分析した。平成30年度新村出記念財団、刊行助成を受けて刊行。

◼️「序章 中国朝鮮語研究への招待」より
まず【言語使用編】では、筆者が2014年以降、朝鮮族の集住地域や散在地域、あるいはソ・・・(全文を読む)ウルにおける朝鮮族の集住地域で行なってきた方言談話資料(一部、書きことば資料)を主に形態論的観点から分析する。第1章、第2章では吉林省(延辺朝鮮族自治州)、第3章、第4章では遼寧省、第5章、第6章では黒龍江省で採録した談話資料を分析し、基層となる朝鮮半島の方言がどの程度保存されているか、さらには漢語(中国語)や韓国語(ソウル方言)といった他言語、他変種(language variety)をどのように受容し、言語使用を行なっているかについて社会言語学的に分析することで、共時態としての朝鮮族の言語存在様式をマクロに把握することを目指す。また、第7章では韓国 ソウルで採録した談話をもとに中国朝鮮語話者と韓国語(ソウル方言)話者の接触場面における言語使用について、第8章では主に吉林省の朝鮮族高校生の書きことばの使用状況について分析を行なう。さらに【言語意識編】では、2015年以降に筆者が中国朝鮮語話者を対象に実施した質問紙調査について分析を行なう。第9 章では主に吉林省、第10章では遼寧省、第11章では黒龍江省に居住する朝鮮語話者、その中でも特に若い世代の言語意識を分析する。また、第12章では北京、広東省、韓国 ソウル郊外(京畿道)といった東北3省以外の地域に居住する朝鮮族の言語意識を分析する。

関連情報

目次
推薦の言葉――本書の意義について――   生越直樹

序 章 中国朝鮮語研究への招待

【言語使用編】

第1章 延辺朝鮮語における終止形語尾の社会言語学的考察

第2章 延辺朝鮮語の終止形語尾-재に関する一考察

第3章 遼寧省朝鮮語における友人談話の発話形式
――基層方言との関係という観点から――

第4章 遼寧省朝鮮語における中老年層談話の発話形式
――終止形語尾の出現に注目して――

第5章 ハイブリッド言語としての黒龍江省朝鮮語

第6章 黒龍江省朝鮮語における中老年層談話の発話形式
――基層方言の出現に注目して――

第7章 中国朝鮮語話者と韓国語話者の接触場面における談話の特徴

第8章 中国朝鮮族高校生の朝鮮語書きことばに関する一考察

【言語意識編】

第9章 中国朝鮮族 第4、5世代の言語使用と意識
――主に吉林省の高校における質問紙調査の結果から――

第10章 遼寧省朝鮮語話者の言語使用と意識
――瀋陽市朝鮮族高校における質問紙調査の結果から――

第11章 黒龍江省朝鮮語話者の言語使用と意識
――哈爾浜市朝鮮族中学校、高校における質問紙調査の結果から――

第12章 在外朝鮮族の言語使用と意識
――北京市、広東省、京畿道在住者の比較から――

終 章 結論

参考文献一覧
初出一覧

終わりに

【付録】1 調査地域の地図 2 質問紙調査票

日本語索引
朝鮮語索引
著者紹介
髙木丈也(たかぎ たけや)
慶應義塾大学 総合政策学部 専任講師。東京外国語大学 外国語学部卒業、 東京大学大学院 人文社会系研究科 博士課程 修了(博士(文学))。
専門は朝鮮語学、方言学、談話分析。
著書に『日本語と朝鮮語の談話における文末形式と機能の関係―中途終了発話文の出現を
中心に―』(単著、三元社)、『ハングル ハングルⅠ』(共著、朝日出版社(近刊))など。
2016 年10 月 朝鮮学会研究奨励賞 受賞、2018 年9 月より韓国方言学会 理事。