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新刊

言語学まずはここから

岩男考哲[著]

定価
1,980円(1,800円+税)
ISBN
978-4-8011-1025-0 C1081
発売日
2025/12/10
判型
A5
ページ数
256頁
ジャンル
言語学・英語学 ― 言語学入門
オンライン書店
amazon 楽天ブックス 紀伊國屋書店 丸善ジュンク堂書店  e-hon 

日常の言葉の謎をやさしく紐解く。あなたも言語学者ロックマン博士と自由奔放なアシスタントのやりとりに参加して、実生活に役立つ言語学の思考法を身につけよう。現役大学教授が送る、中高生から大人まで幅広く楽しめる渾身の1冊。イラスト/enocle(エノクル)

■この本のねらい から
私は,もう20年近く大学で教員をしています。「教鞭・・・(全文を読む)をとる」というのは字面的にあまり好きではないので,「教員をしている」と言うようにしています。 その間の主な勤め先は,教育学部(国語科)と外国語学部です。いかにも言葉との関りが深そうな職場ですよね。
そこで言葉(主に日本語)に関する授業を担当してきました。つまり,これまでずっと言葉に関心のある大学生を相手にあれこれと言葉の話をしてきたわけですね。その他にも,ラジオ番組に出演させていただき,毎回言葉についていろいろとお話をしていたこともあります。 それらの経験を通して私が感じたのは「言語学の世界で前提となるようなことが,世間では(言葉に関心のある国語科や外国語学部の学生の間であっても)ほとんど共有されていない」ということでした。
その「前提」は言語学者だけが知っていれば良いというものではありません。むしろ,「これを知っていれば,もっと言葉の勉強も面白くなるのに」「大学に入る前にこれを知っていたら,より上質な小論文作成や面接対応が出来るのに」と思う事柄が伝えられていないとすら言えるのです。その「前提」をかみ砕いてお伝えしたいと考えています。
そういう意味では,本書では言語学的な話題に触れる必要があります。しかし,あまりにも専門的な細かい議論には踏み込まないように心がけています。本書は少しでも多くの人に言葉に関心を持ってもらうこと,そして,専門的な言葉の研究を行う予定の無い人でも知っておいてほしいこと(もちろん,言葉の研究を始める予定の人にも知っておいてほしいことです)をお伝えすることを目指しているからです。
そんなことを考えながら日々大学で授業を行った結果,出来上がったのが本書です。もっと具体的に言うと,本書はこれまでの大学の講義の中でも特に反響の大きかったトピックの中から16個を選び,その内容に加筆修正を加えたものです。大学の授業は大体15回で1セットなので,それプラスおまけの1回,とご理解ください。

関連情報

目次
第1部 言葉を見るためのレッスン
1 「文法」はなぜあるのか?
2 言葉を捉える2つの視点
3 「意味」は2つある
4 「記号」と「言葉」
5 「自分の言葉」って何?
6 言葉の好み

幕間1:言語学者が『火の鳥:宇宙編』(手塚治虫)を読む

第2部 単語と文を見るためのレッスン
7 「新語」は「新しい」のか?
8 「違う」のに「同じ」とは?
9 「反対」にもいろいろある
10 世界を喩えで描く
11 世界をズレで描く
12 「名詞」って便利なんですよ

幕間2:言語学者が『チェンソーマン』(藤本タツキ)を読む

言葉で社会を見るためのレッスン
13 「日本語は難しい」のか?
14 「文法」の名誉を回復するぞ!
15 敬語で何を表すのか?
16 言葉とあなた
著者紹介
岩男 考哲(いわお たかのり)
神戸市外国語大学教授。大阪大学にて博士(言語文化学)を取得。言語研究の合間に珈琲を楽しむ日々を送る。いや,珈琲を楽しむ合間に言語研究をする日々,と言うべきか。どちらにせよ,言葉と珈琲の楽しさを伝えられたらそれで良いかと開き直っている。この本も自分の意志ではなく珈琲が書かせた疑いが強い。
主な著書には『引用形式を含む文の諸相―叙述類型論に基づきながら』(単著,くろしお出版),『フランス語の発想:日本語の発想との比較を通して』(共著,くろしお出版)など。