現代日本語における「とりたて助詞」の研究

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現代日本語における「とりたて助詞」の研究

澤田美恵子[著]

定価
4,180円(3,800円+税)
ISBN
978-4-87424-387-9 C3081
発売日
2007/12/3
判型
A5
ページ数
210頁
ジャンル
日本語学 ― 日本語学専門
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現代日本語の「とりたて助詞」と呼ばれる語群を、認識的判断に関わる「も」「でも」「さえ」、限定に関わる「だけ」「しか」「ばかり」、評価的判断に関わる「こそ」「なんか」「なんか」「なんて」に分類して考察。

関連情報

目次
まえがき

序章「とりたて」という概念の創出
 1.はじめに
 2.係助詞・副助詞・とりたて
 3.「とりたて」をめぐる言説
 4.残された課題

第1章 認識的判断に関わる「とりたて助詞」
 1.はじめに
 2.「も」-対照集合とEXPECT値-
 3.いわゆる詠嘆の「も」について-対象の再認識という心的処理-
 4.数量詞+「も」
 5.「でも」と「さえ」
 6.韓国語との対照研究から見た「も」「でも」「さえ」
 7.一般化に向けて-英語・韓国語・中国語・仏語との対照から-

第2章 限定に関わる「とりたて助詞」
 1.はじめに
 2.限定と否定-「だけ」と「しか」
 3.「ばかり」-現象文との類似-
 4.「ばかり」のアスペクト的用法
 5.英語の‘only’と中国語の‘●’(※「冫」に「争」)

第3章 評価的判断に関わる「とりたて助詞」
 1.はじめに
 2.「こそ」-自己主張とPREFER値-
 3.「など」「なんか」-強調と例示-
 4.「なんて」-異なった時空間の要素-
 5.中国語‘才’のPREFER値の表示

終章
 1.第1章のまとめ
 2.第2章のまとめ
 3.第3章のまとめ
 4.今後の課題
 5.日本語教育への応用

参考文献
謝辞
索引
著者紹介
澤田 美恵子(さわだ・みえこ)

京都工芸繊維大学大学院 工芸科学研究科 准教授・言語文化博士

[略歴]

1961年 京都生まれ。

1991年 大阪外国語大学大学院外国語学研究科修了後

フランスグルノーブル大学講師、神戸大学助教授を経て現職

2007年 大阪外国語大学大学院 言語文化博士号取得

[著書・主要論文]

「いわゆる詠嘆の「も」について-対象の再認識という心的処理-」(2004)『日本語文法』4巻2号 くろしお出版

「日本語教室の可能性-「自由会話の意味」-」(2002)『言語情報科学シリーズ第5巻』東京大学出版会

「「とりたて」という概念の創出」(2000)『日本語学』明治書院

「「とりたて」という機能-「こそ」を中心に-」(1995)『日本語の主題と取り立て』くろしお出版

「日本語の限定表現」(1993)“KANSAI LINGUISTIC SOCIETY13”