授業を変えるコトバとワザ

新時代教育のツボ選書 3
授業を変えるコトバとワザ

小学校教師のコミュニケーション実践

森篤嗣[著]

定価
1,650円(1,500円+税)
ISBN
978-4-87424-585-9 C1037
発売日
2013/4/8
判型
A5
ページ数
192頁
ジャンル
学校教育 ― <新時代教育のツボ選書>
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リアル書店在庫
紀伊國屋書店 丸善・ジュンク堂書店・文教堂

子どものコミュニケーション力を伸ばすためには、まず教師自身が良いモデルになることが重要。教師のさりげない「ワザ」や、何気なく口にしてしまう「コトバ」に着目し、教室でのコミュニケーションを見直すきっかけを提案。


<新時代教育のツボ選書>
新しい状況に対応するために必要な新時代教育のポイントを、分野別に読みやすくまとめたシリー・・・(全文を読む)ズ。社会の多様化に伴い、教師達に求められる知識や考え方を紹介。教育現場で活躍する教師や、教育関係者などに。品切あり。

関連情報

目次
◇第1部 コトバとワザとは
  1 教師のコトバとワザの記述
 コラム1 学習における動機付けの働き
  2 コミュニケーションの「モデル」としての教師
 コラム2 教師のコトバとワザに魅せられて
 
◇第2部 コトバを見直す
 いつの間にか言っているコトバ
  1 教師の口ぐせ1 気づけば連発している「ちょっと」や「ちゃんと」
  2 教師の口ぐせ2 「いいですか」と言うことの意味
  3 教師の口ぐせ3 連呼の役割
  4 教師のコトバに潜む比喩 日常的な比喩は教えるもの?
  5 教師の発話の特徴 言い切り文による命令・指示
 コラム3 日本語の様々なバリエーション
 
 誤解を招きやすいコトバ
  6 教師の指示と意図 発問するときは疑問形で
  7 教師の指示の一貫性 「今度」か「次」か
  8 教師の応答 理由ではなく非難の「だから」
  9 教師の注意の仕方 反語を使うと感じが悪い
  10 教師の発話する権利 「まあ~ですね」の不遜さ
 コラム4 教えた語だけ使って教える方法
 
 評価や価値を表すコトバ
  11 教師の反応と評価 引用で使う「なるほど」
  12 教師の威厳と虚構 取り繕う「やはり/やっぱり」
  13 教師の評価と期待 「せっかく」の奥深さ
  14 教師の見込みと子どもの諦め 「どうせ」の明暗
  15 個に応じた評価 他者を称える「さすが」
 コラム5 できごとと話し手の気持ち
 
 働きかけを彩るコトバ
  16 発言の価値を高める 「てくれる」を使うと
  17 一対一からクラス全体へ 「てあげる」を使うと
  18 教師の提案と命令 「てみよう」は命令?
  19 譲歩と可能性 相反する「てもいい」
  20 完了か後悔か 「てしまう」と「しちゃう」
 コラム6 話し言葉と書き言葉
 
◇第3部 ワザを見直す
 問いかけのワザ
  1 言葉がけのメリハリ
  2 省略しない丁寧な言葉がけと教師の配慮
  3 失敗を恐れさせない言葉がけ
  4 日常での問いと教室での問い
  5 隠れた語を掘り起こす語彙指導
 コラム7 日常生活における話し合い活動
 
 子どもの意見に反応するワザ
  6 一問一答から考えを広げる
  7 複数の意見を融合する
  8 繰り返しの効用
  9 おとぼけフィードバック
  10 子どもの説明の真意を推察する
 コラム8 「言われたこと」の真意を推し量る
 
 説明のワザ
  11 間違いを先回りして指導する
  12 理由を問うことの大切さ
  13 例える技術
  14 言い換える技術
  15 教師は最後の最後まで答えを言わない
 コラム9 教室でのコミュニケーションの研究
 
 評価のワザ
  16 自分の感情を表現して評価に代える
  17 ほめる理由を明示する
  18 相互に「ほめる」ことを促す
  19 繰り返しによる評価の保留
  20 机間巡視でほめることの効果
 コラム10 外国人の会話能力を測るテスト
著者紹介
森篤嗣(もり あつし)

帝塚山大学現代生活学部こども学科准教授。1975年兵庫県尼崎市生まれ。大阪外国語大学大学院博士後期課程修了。博士(言語文化学)。Chulalongkorn University (タイ・バンコク)、実践女子大学、国立国語研究所を経て現職。専門分野は日本語学、国語科教育、日本語教育。著書に『ロールプレイでコミュニケーションの達人を育てる小学生のための会話練習ワーク』(共著、ココ出版)、『にほんごこれだけ 1&2』(共編著、ココ出版)、『私たちの日本語』(共著、朝倉書店)、『日本語教育文法のための多様なアプローチ』(共編著、ひつじ書房)、『国語からはじめる外国語活動』(共著、慶慮義塾大学出版会)、『現場で役立つ小学校国語科教育法』(共著、ココ出版)など。