イベント(日本語学)

オンラインセミナー:学習者の視点で日本語をとらえ直してみよう ―『超基礎・日本語教育のための日本語学』を使って

講師: 太田陽子 先生(一橋大学国際教育交流センター教授)、清水由貴子 先生(聖心女子大学現代教養学部専任講師)、栁田直美 先生(一橋大学国際教育交流センター准教授)
日時: 2022年10月8日(土) 10:00 - 12:00
場所: オンライン

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【2022/10/17 開催レポート掲載】

こちらのセミナーは終了しました。
お申し込み・ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
講師からのコメントと、発表資料を掲載します。

●講師からのコメント

■太田陽子 先生

ことばの「正しさ」とは? 文法を「教える」意味は? 言語変種は教室でどこまで扱えるのだろう? みなさんからのご質問をきっかけに、今回、私たち講師も改めて問い直す機会をいただきました。ありがとうございました。
「学習者の目で日本語を捉えてみる」ということもまた、つまりは、こうして自分の中の「当たり前」を問い直し、新しい目でことばを見つめて、どうしてだろうと自分の頭で考えていくことなのだと思います。「答え」はいつもなかなか簡単には得られませんが、これからも留学生の日本語クラスで、日本語学の講義で、たくさんの「問い」に出会っていきたいと思います。

■清水由貴子 先生

セミナーにご参加くださった皆さま、ありがとうございました。日本語教師には教え方のコツも必要ですが、日本語そのものの仕組みや特徴といった日本語学の知識が不可欠です。音声、文字、語彙、文法、社会とことばの関わり等、扱う項目は幅広いですが、普段日本語を使って生活している中で、「おや?」と思うことと関連付けて考えたり、「学習者の日本語」を参考にすることで、今まで気づかなかった日本語のおもしろさと出会うことができると思います。ぜひ一緒に日本語学を楽しみましょう。

■栁田直美 先生

たくさんの方にセミナーにご参加いただきました。ありがとうございました。セミナーでのみなさまとのやりとりを通して、日本語教師として「日本語のおもしろさ」を学習者に伝えるためには、まず日本語教師自身が日本語をおもしろがることが大事なのだな、と改めて感じました。日本語学は、日本語を教えるための知識としてだけでなく、自分の世界を豊かにしてくれるツールにもなるのではないでしょうか。私自身、これからも日本語をおもしろがりながら、さまざまな発見をしていきたいと思います。

●発表資料

PDF形式で公開します。下記リンクからご覧ください。

学習者の視点で日本語をとらえ直してみよう(太田先生)
「意外とおもしろいかも?」と思わせる文法の授業を目指して(清水先生)
第15章 ことばと社会(2) 日本語のバリエーション(栁田先生)

※無断での転載や頒布はしないでください。

●開催情報

■会場 オンライン(Zoomミーティング)
■日時 2022年10月8日(土)10:00-12:00

■参加費 無料

■参加資格
どなたでもご参加いただけますが、おもに大学や日本語教員養成課程で日本語学の授業を担当している方、日本語教育の視点からの日本語学研究に関心のある方、などに向けた内容となります。

■定員 100名(先着)
※このセミナーでは、グループワーク(ブレークアウト・セッション)を予定しています。申し訳ございませんが、閲覧のみのご参加はご遠慮ください。
※ご参加可能な人数が限られていますので、お申し込みの際は、極力キャンセルにならないようご協力ください。

■講師
太田陽子 先生(一橋大学国際教育交流センター 教授)
早稲田大学大学院修了、博士(日本語教育学)
著書に『文脈をえがく 運用力につながる文法記述の理念と方法』(ココ出版、2014)、『日本語誤用辞典 外国人学習者の誤用から学ぶ日本語の意味用法と指導のポイント』(共著、スリーエーネットワーク、2010)、『コーパスから始まる例文作り』(共著、くろしお出版、2017)など

清水由貴子 先生(聖心女子大学現代教養学部 専任講師)
名古屋大学大学院修了、博士(文学)
著書に『講座日本語コーパス5 コーパスと日本語教育』(共著、朝倉書店、2016)、『コーパスから始まる例文作り』(共著、くろしお出版、2017)、『習ったはずなのに使えない文法』(共著、くろしお出版、2017)など

栁田直美 先生(一橋大学国際教育交流センター 准教授)
筑波大学大学院修了、博士(言語学)
著書に『接触場面における母語話者のコミュニケーション方略-情報やりとり方略の学習に着目して-』(ココ出版、2015)、『語から始まる教材づくり』(共著、くろしお出版、2018)、『〈やさしい日本語〉と多文化共生』(共編著、ココ出版、2019)など

講師から
日本語教師として、日々、日本語学習者の生み出す「日本語」と向き合っていると、ふだんは気づけないさまざまな日本語の特徴に気づかされます。その知見は、もちろん日本語を教えるために役に立ちますが、日本語を教えている人だけのものにしておくのはもったいないかもしれません。このセミナーでは、本書を使った実践例に触れつつ、学習者の目を借りて日本語を見るおもしろさを、みなさんや、みなさんの講義を受ける受講生の方々とシェアする方法を一緒に考えたいと思います。

■このセミナーの参考書
※本を持っていない方でもご参加可能です。

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■お申し込み
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