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移動とことば2

川上郁雄/三宅和子/岩崎典子[編]
定価
3,520円(3,200円+税)
ISBN
978-4-87424-896-6 C3080
発売日
2022/4/4
判型
A5
ページ数
260頁
重量
342g
ジャンル
日本語教育 ― 日本語教育専門書
オンライン書店
amazon.co.jp 楽天ブックス

人の移動を扱うこれまでの研究の限界を明らかにし、当事者の「経験と記憶の語り」による、「移動とことば」研究の可能性を広げていくシリーズ第2弾。多様なアプローチから人類学、社会学、歴史学、心理学、文学の領域における、移動に生きる人々の生を探究する野心的な研究を幅広く収録。

■あとがきから
『移動とことば2』は、多様な「移動」を経験した研究者がモバイル・ライブズを生きる現代のすべての人たちと未来の子どもたちに向けて書いた「論考集」であり、「語りの束」でもある。ここで描かれている様々な〈個〉の物語が、読者の中にもある多様な「移動」を発見し、振り返り、そしてそれらがいかに現代的な問題を照らしだしているかを認識し、今後の探究に繋げていく…これが本書に込められた編者の願いである。

追加情報

目次
第1部 「移動とことば」の語りとアイデンティティ
第1章 名前をめぐるアイデンティティ交渉:「ハーフ」の娘と母の「移動」の軌跡から見えるもの
Laura Sae Miyake Mark・三宅和子

第2章 湯呑の貫入に投げ込まれた「移動とことば」
尾辻恵美

第3章「が」の正体:痛みをのりこえてひらく花
半嶺まどか

第4章 「留学」研究からことばの学習と使用を考える:移動を重ねるスロバキア出身Denisaの言語レパートリー
岩﨑典子

第2部 「移動とことば」の語り方と書き方
第5章 「当事者」研究をする「私」のオートエスノグラフィ:カテゴリー化をめぐって
南誠(梁雪江)

第6章 「移動する子ども」のライフストーリーとオートエスノグラフィ:聞き手と語り手と書き手の関係を振り返って
リーペレス・ファビオ

第7章 German, Japanese and beyond:How my languages made me a Psycholinguist
辻晶

第8章 移動とことばをめぐるダイアローグ:異郷に生きる関西出身者の往復書簡より
川口幸大・津川千加子

第9章 「移動する子ども」と文学:荻野アンナの文学世界を読む
川上郁雄
著者紹介
岩﨑典子(いわさき・のりこ)
南山大学人文学部日本文化学科・人間文化研究科言語科学専攻教授

尾辻恵美(おつじ・えみ)
シドニー工科大学准教授

川上郁雄(かわかみ・いくお)
早稲田大学大学院日本語教育研究科教授

川口幸大(かわぐち・ゆきひろ)
東北大学大学院文学研究科教授

津川千加子(つがわ・ちかこ)
独立研究者。東北大学大学院文学研究科博士前期課程修了

辻 晶(つじ・しょう)
東京大学ニューロインテリジェンス国際研究機構講師

半嶺まどか(はんみね・まどか)
名桜大学国際学群准教授

MARK Laura Sae Miyake/三宅ローラ冴(みやけ・ろーらさえ)
サセックス大学言語センター上級講師

南誠/梁雪江(みなみ・まこと/りょう・せつこう; LIANG Xue Jiang)
長崎大学多文化社会学部准教授

三宅和子(みやけ・かずこ)
東洋大学名誉教授

リーペレス・ファビオ(LEE PEREZ Fabio)
東北大学大学院文学研究科助教