オンライン授業等での出版物利用に関する指針

【2020/04/16 更新版】

新型コロナウイルス感染拡大により、大学などの教育機関におけるオンライン授業等での著作物利用に関しての問い合わせが増えています。

2021年施行の改正著作権法では、教育機関において一定額の補償金を支払うことで、必要と認められる範囲の著作物を公衆送信できる「授業目的公衆送信補償金制度」が導入される予定でした。そこに、今回のコロナウィルスの問題が起きたことで、2020年度に限った特例で、補償金を「無償」として運用開始される見通しとの報道もなされております。

しかし、改正著作権法35条では、「著作権者の利益を不当に害しない」ものに限定されていて、くろしお出版の刊行物はそれに該当いたしません。これらの書籍は、教育機関の受講者が購入することを想定した出版物であり、授業等の教育目的であっても、無断で複製・公衆送信で利用することは著作権法違反となります。

ただし、今回は緊急事態ということで、授業開始までに学生が書籍を購入することができないなどの事態も発生しているため、くろしお出版としても独自の緊急措置を講じたいと思います。小社の教科書をご採用いただき、書店に発注済み、もしくは発注予定の教育機関においては、受講者が教科書を購入できない期間に限り、以下条件のもと、小社に申請頂いた教育機関のみ、書籍の一部をオンライン授業等で利用することを許諾致します。

【利用許諾条件】

1. その出版物を教科書として指定している講義での使用に限る
・シラバス等で教科書として指定し、受講者が購入することが前提となります
・事情により教科書が購入できない場合でも、購入が可能になった際には、必ず教科書を購入するよう指示してください

2. 期間限定の臨時措置とする
・登校禁止等により、オンライン授業等しかできない期間に限定した臨時措置とします

3. 上記期間中に最低限必要な分量だけに限定する
・出版物の全ページをデジタル化して利用するといったことは不可です

4. ファイルをダウンロード可能な状態で提供することは不可とする
・次のような利用は可とします
  ・オンライン形式の授業等で画面共有する
  ・対象者が特定できる登録者限定の学内オンラインシステム等にファイルをおいて、受講者に視聴させる
  ※ただし、通常の授業形態に戻り次第、オンライン上で視聴できないようにしてください
・次のような利用は不可とします
  ・学内オンラインシステム等にファイルをおいて、受講者にダウンロードさせる
  ・デジタル化したPDF等を、受講者に直接配信する
  ※教師用に公開しているワークシートなどの配信を希望される場合には、このページ最下部の「お問い合わせ」からご連絡ください

上記に関しては、状況に応じて変更する可能性があります。なお、くろしお出版からのデジタルデータの無償提供につきましては、基本的に対応しておりません。その他のご要望事項については、柔軟に対応いたします。

以上をご確認のうえ、利用許諾をご希望の先生は、下記リンク先のフォームから申請してください。
→ お申し込みフォーム:オンライン授業等での出版物利用許諾



【参考】 著作権法第35条 (学校その他の教育機関における複製等)

第三十五条 学校その他の教育機関(営利を目的として設置されているも のを除く。)において教育を担任する者及び授業を受ける者は、その授業の過程における利用に供することを目的とする場合には、その必要と認められる限度において、公表された著作物を複製し、若しくは公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。以下この条において同じ。)を行い、又は公表された著作物であつて公衆送信されるものを受信装置を用いて公に伝達することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びに当該複製の部数及び当該複製、公衆送信又は伝達の態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、この限りでない。

2 前項の規定により公衆送信を行う場合には、同項の教育機関を設置する者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。

3 前項の規定は、公表された著作物について、第一項の教育機関における授業の過程において、当該授業を直接受ける者に対して当該著作物を その原作品若しくは複製物を提供し、若しくは提示して利用する場合又は当該著作物を第三十八条第一項の規定により上演し、演奏し、上映し、若しくは口述して利用する場合において、当該授業が行われる場所以外の場所において当該授業を同時に受ける者に対して公衆送信を行うときには、適用しない。