シンポジウム「現場に役立つ日本語教育研究 ―経験からデータへ―」

※こちらのシンポジウムは、申込受付を終了しました。

「現場に役立つ日本語教育研究シリーズ」が全巻完結しました。これを機に、各巻の編者および監修者全員が集結してのシンポジウムを開催します。

開催概要

日時 2024年3月23日(土)14時-17時予定
会場 聖心女子大学4号館ブリットホール ※対面のみ
主催 データに基づいた日本語教育のための語彙・文法研究会
共催 聖心女子大学グローバル共生研究所
参加無料 ※要事前申込
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「現場に役立つ日本語教育研究シリーズ」の全巻が完結しましたので、完結記念のシンポジウムを行います。このシリーズの1巻・2巻では、文法シラバス・語彙シラバスがどうあるべきかを論じ、3巻・4巻では、「書く」「話す」をどのように教えるかを論じました。そして、5巻・6巻では、機能語と実質語に関する教材の作成方法を示しました。このシリーズでは、いずれの巻においても、「教師の勘や経験」を排し、コーパスなどのデータに基づいて分析をしています。今回のシンポジウムでは、各巻の編者全員と監修者が登壇し、このシリーズの内容を紹介するとともに、それぞれの巻の続きを書くならどのようなことを書くのか、という未来の話もします。日本語教育を「科学」にしたい!という我々の考え方に共鳴してくださる方、ぜひとも、積極的にご参加ください!!

シリーズ監修 山内博之

登壇者


山内博之 実践女子大学文学部教授・シリーズ監修、第1巻共編
筑波大学大学院修士課程経営・政策科学研究科修了。経済学修士。岡山大学文学部講師、実践女子大学文学部助教授を経て、現在、実践女子大学文学部教授。著書に『[新版]ロールプレイで学ぶ中級から上級への日本語会話』(凡人社、2014)、『プロフィシェンシーから見た日本語教育文法』(ひつじ書房、2009)、『OPI の考え方に基づいた日本語教授法―話す能力を高めるために―』(ひつじ書房、2005)など。

庵功雄 一橋大学国際教育交流センター教授・第1巻共編
大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。大阪大学文学部助手などを経て、 現在、一橋大学国際教育交流センター教授。著作に『日本語指示表現の文脈指示用法の研究』(ひつじ書房、2019)、『一歩進んだ日本語文法の教え方1, 2』(くろしお出版、2017, 2018)、『やさしい日本語―多文化共生社会へ―』(岩波書店、2016)、『新しい日本語学入門(第2版)』(スリーエーネットワーク、2012)など。

森篤嗣 武庫川女子大学教授・第2巻編
大阪外国語大学大学院修了。言語文化学博士。実践女子大学助教、国立国語研究所准教授、帝塚山大学教授、京都外国語大学教授を経て、現在、武庫川女子大学教育学部教育学科教授。著書に『ニーズを踏まえた語彙シラバス』(編著、くろしお出版、2016)、『授業を変えるコトバとワザ-小学校教師のコミュニケーション実践』(くろしお出版、2013)など。

石黒圭 国立国語研究所教授、一橋大学連携教授・第3巻編
早稲田大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。一橋大学国際教育センター教授を経て、現在、国立国語研究所教授、一橋大学連携教授。著書に、『段落論―日本語の「わかりやすさ」の決め手―』(光文社新書、2020)、『リモートワークの日本語―最新オンライン仕事術―』(小学館新書、2020)、『文系研究者になる―「研究する人生」を歩むためのガイドブック―』(研究社、2021)などが。

俵山雄司 名古屋大学言語教育センター准教授・第4巻編
筑波大学大学院人文社会研究科博士後期課程修了。博士(言語学)。群馬大学国際教育・研究センター講師を経て、現在、名古屋大学言語教育センター准教授。著書に『文章・談話研究と日本語教育の接点』(共著、くろしお出版、2015)、『評価を持って街に出よう』(共著、くろしお出版、2016)、「流れがスムーズになる接続詞の使い方」(『わかりやすく書ける作文シラバス』くろしお出版、2017)など。

中俣尚己 大阪大学国際教育交流センター准教授・第5巻編
大阪府立大学大学院人間社会学研究科博士後期課程修了。博士(言語文化学)。京都外国語大学嘱託研究員、実践女子大学助教、京都教育大学准教授を経て、現在、大阪大学国際教育交流センター准教授准教授。著書に『日本語文法研究のフロンティア』(共編著、くろしお出版、2016)、『日本語並列表現の体系』(ひつじ書房、2015)、『日本語教育のための文法コロケーションハンドブック』(くろしお出版、2014)がある。

岩田一成 聖心女子大学現代教養学部教授・第6巻編
大阪大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了。言語文化学博士。国際交流基金日本語国際センター専任講師、広島市立大学国際学部講師、准教授を経て、現在、聖心女子大学文学部准教授。著書に『読み手に伝わる公用文―〈やさしい日本語〉の視点から―』(大修館書店、2016)、『日本語教育学の歩き方―初学者のための研究ガイド―』(共著、大阪大学出版会、2014)、『日本語数量詞の諸相―数量詞は数を表すコトバか―』(くろしお出版、2013)など。

参加お申し込み
受付を終了しました。


書籍情報 「現場に役立つ日本語教育研究」全6巻

第1巻 データに基づく文法シラバス
庵功雄/山内博之 編
税込2640円 2015年 刊行日本語教育においてこれまで教師の直観によって作られていた文法シラバスを、本書ではデータに基いて科学的かつ多角的に再検討する。その上で「究極」とも言える初級文法シラバスの内容を提示する。日本語教育関係者必読の書。
データに基づく文法シラバス
第2巻 ニーズを踏まえた語彙シラバス
森篤嗣 編
税込2640円 2016年 刊行「言語の習得に必要な語を理念やニーズに基づいて配列し、学習者に提示するためのもの」である「語彙シラバス」について、コーパスなどの客観的データを分析することによって、各ニーズに最適な語彙シラバスを提案する。
ニーズを踏まえた語彙シラバス
第3巻 わかりやすく書ける作文シラバス
石黒圭 編
税込2640円 2017年 刊行作文を「わかりやすく書く」ための条件を「正確で自然な日本語」「流れがスムーズな日本語」「説得力のある発想」と捉え、これらの詳細を日本語母語話者及び学習者の作文分析を通して明らかにし、「シラバス」として提示する。
わかりやすく書ける作文シラバス
第4巻 自由に話せる会話シラバス
俵山雄司 編
税込2640円 2023年 刊行日本語教育の会話指導において「いつ」「何を」「どのように」教えるかについて、自分自身で納得できる基準を持とう。実際の学習者の会話データを分析し、主体的・積極的に会話を進めたり、話の流れにのるための知識や技術を考える。
自由に話せる会話シラバス
第5巻 コーパスから始まる例文作り
中俣尚己 編
税込2640円 2017年 刊行日本語教師が説明に困るような「中上級のアカデミックライティングなどで必要となる項目」について、コロケーションとコンテクストに注目してその使用実態を記述。日本語教師が日々の授業で使用する例文を作る際のヒントを示す。
コーパスから始まる例文作り
第6巻 語から始まる教材作り
岩田一成 編
税込2640円 2018年 刊行「語彙を中心にして教材を作ってみたらどうなるか」という共通課題で取り組んだ論文集。話題別やニーズ別に整理された語彙リストを活用し、従来の文法中心の日本語教育に代わる将来のあるべき姿「語彙重視の日本語教育」を提案する。
語から始まる教材作り

 


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日本語教育クイズ! 経験からデータへ

「現場に役立つ日本語教育研究」全6巻の編者が日本語教育をデータで考えるためのクイズを出題。解答は2~3日後に公開します。日本語教育を、教師の勘や経験ではなく、科学的な「データ」として考えるヒントを掴んでみてください。(2週間に1回更新中)