- 多言語社会・言語政策
- 子ども
私も「移動する子ども」だった
異なる言語の間で育った子どもたちのライフストーリー
川上郁雄[著]
- 定価
- 1,540円(1,400円+税)
- ISBN
- 978-4-87424-474-6 C0037
- 発売日
- 2010/5/1
- 判型
- 四六
- ページ数
- 224頁
- 重量
- 272g
- ジャンル
- 日本語教育 ― 日本語教師参考書
国際化に伴い日本でもその数が急増している「移動」する(国境を越えて育つ・複数の言語の中で育つ)子どもたち。現在各方面で活躍する「移動する子ども」だった大人達が、自身の心の軌跡を惜しみなく語る対談集。
- 追加情報
- 【書評・紹介】
『週刊NY生活』(858 2022年3月19日10面)に書評が掲載されました。評者は藤田麻紀氏。「複数言語能力を親が考えるだけでなく、子ども本人がどのように意識して考えられるようになるのか、をより一層考えるうようになった」https://nyseikatsu.com/editions/858/858.pdf
早稲田大学大学院日本語教育研究科 川上郁雄研究室WEBサイトに書評が掲載されました。
https://gsjal.jp/kawakami/metoo_review.html
- 目次
- ◇第一部 幼少の頃、日本国外で暮らし、日本に来た「移動する子どもたち」
1 セインカミュ(マルチ・タレント)
「外人」と呼ばれて、外人訛りのない日本語で返そうと思った
2 一青妙(女優・歯科医師)
台湾で中国語を話し、自分は台湾人と思っていた
3 華恵(作家)
ニューヨークで英語の本を読みふけっていた
4 白倉キッサダー(社会人野球選手)
長野に着いたとき、「タイ語、禁止」と言われた
5・6 響彬斗&響一真(大衆演芸一座)
ブラジルで日本舞踊、和太鼓、三味線、歌を習っていた
◇第二部 幼少の頃から日本で暮らし、複数の言語の中で成長した「移動する子どもたち」
7 コウケンテツ(料理研究家)
大阪で生まれ、大人が韓国語交じりの日本語を話すのを不思議に思った
8 フィフィ(タレント)
名古屋で育ち、アラビア語を話さなくなった
9 長谷川 アーリア ジャスール(プロサッカー選手)
埼玉で生まれ、イラン語を「使えないハーフ」と語った
10 NAM(音楽家・ラッパー)
神戸で生まれ、「ベトナム語は話さんといて」と親に言った
終章 川上郁雄
「移動する子ども」だった大人たちからのメッセージ
あとがき
- 著者紹介
- 川上郁雄(かわかみ・いくお)
早稲田大学大学院日本語教育研究科・教授
専門:日本語教育、文化人類学
1990年大阪大学大学院文学研究科博士課程単位取得。博士(文学)。オーストラリア・クイーンズランド州教育省日本語教育アドバイザー、宮城教育大学助教授・教授などを経て2003年より現職。国籍や言語や生活世界などにおいて、多様な背景をもつ子どもたちの「ことばの教育」(「移動する子ども」学)について研究を行っている。文部科学省「JSLカリキュラム」開発委員、同省「定住外国人の子どもの教育等に関する政策懇談会」委員。
編著書に『「移動する子どもたち」と日本語教育:日本語を母語としない子どもへのことばの教育を考える』『「移動する子どもたち」の考える力とリテラシー:主体性の年少者日本語教育学』『海の向こうの「移動する子どもたち」と日本語教育:動態性の年少者日本語教育学』(ともに明石書店)など。