日本語教育学としてのライフストーリー

リテラシーズ叢書 5
日本語教育学としてのライフストーリー

語りを聞き、書くということ

三代純平[編]

価格
3,000円+税
ISBN
978-4-87424-674-0 C3080
発売日
2015/10/16
判型
A5
ページ数
304頁
ジャンル
日本語教育 ― <リテラシーズ叢書>
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21世紀に入り,グローバル化の流れはより一層鮮明となり,日本社会の多様化もさらに進んでいる。ことばを学ぶ環境も,動機づけも,求められることば自体も社会的文脈によって大きく異なるようになった今日,ことばの教育そのものが大きく問い直されている。人は,社会・文化の中でどのように日本語を学んでいるのか。日本語を学ぶことは,人にとってど・・・(全文を読む)のような意味があるのか。この探究が,日本語教育においても求められていると言えるだろう。そして,その探究の方法の1つとして,現在,ライフストーリー(以下,LS)が脚光を浴びている。「留学生」として,「地域住民」として,「移動する子ども」として等,多様な状況で日本語を学ぶ学習者の人生/生活/命の物語,さらには,その教育に携わる教師たちの物語がLSインタビューを通じて紡がれ,その物語の意味が研究されている。(「序」より)


<リテラシーズ叢書>
リテラシーズ研究会・編集委員が企画・立案し、シンポジウム等を通じて議論を重ねた上で刊行する論文集。ことば・文化・社会の言語教育へむけ、日本語教育の新たな方向を指し示す。

関連情報

目次
序 日本語教育学としてのライフストーリーを問う(三代 純平)

▼第1部 語りを聞く▼
第1章
あなたはライフストーリーで何を語るのか
―日本語教育におけるライフストーリー研究の意味(川上 郁雄)

第2章
日本語教師・学習者そしてその経験者の「語り」を聞くということ
―「日本語教育学」の探求をめぐるライフストーリー(河路 由佳)

第3章 [インタビュー]
ライフストーリー研究の展開と展望(桜井 厚)

▼第2部 ライフストーリー・パランプセスト▼
第4章
「グローバル人材」になるということ
―モデル・ストーリーを内面化することのジレンマ(三代 純平)

第5章
ライフストーリー研究における「翻訳」の役割
―言語間を移動するストーリーと語る言葉(谷口 すみ子)
往復書簡1 谷口すみ子×三代純平

第6章
ライフストーリーを語る意義(中山 亜紀子)
往復書簡2 中山亜紀子×三代純平

第7章
複数言語環境で成長する子どものことばの学びとは何か
―ライフストーリーに立ち現れた「まなざし」に注目して(中野 千野)
往復書簡3 中野千野×三代純平

第8章
語り手の「声」と教育実践を媒介する私の応答責任
―日本語教育の実践者がライフストーリーを研究することの意味(佐藤 正則)
往復書簡4 佐藤正則×三代純平

第9章
日本語教育に貢献する教師のライフストーリー研究とは(飯野 令子)
往復書簡5 飯野令子×三代純平

第10章
日本語教育学としてのライフストーリー研究における自己言及の意味
―在韓「在日コリアン」教師の語りを理解するプロセスを通じて(田中 里奈)
往復書簡6 田中里奈×三代純平

あとがき 経験の積み重ねの総体(三代 純平)
著者紹介
三代 純平(みよ じゅんぺい)
2010年早稲田大学大学院日本語教育研究科博士課程修了。博士(日本語教育学)。仁川外国語高等学校、徳山大学等を経て、2013年より武蔵野美術大学専任講師。専門は、日本語教育におけるライフストーリー研究、実践研究。社会の中でことばを学ぶということと社会の中のことばの教室をいかに結び付けるかをライフストーリー研究と実践研究から議論している。
主著に、『日本語教育のフロンティア―学習者主体と協働』(2007年、くろしお出版、共著、小川貴士編)、『実践研究は何をめざすか―日本語教育における実践研究の意味と可能性』(2014年、ココ出版、細川英雄と共編)、『日本語教育 学のデザイン―その地と図を描く』(2015年、凡人社、共著、神吉宇一編)などがある。