現代日本語文法3

現代日本語文法3

第5部アスペクト 第6部テンス 第7部肯否

日本語記述文法研究会[編]

定価
3,080円(2,800円+税)
ISBN
978-4-87424-385-5 C3081
発売日
2007/11/15
判型
A5
ページ数
338頁
ジャンル
日本語学 ― <現代日本語文法>
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紀伊國屋書店 丸善・ジュンク堂書店・文教堂

日本語の文法現象について調べたいこと、知りたいことがわかる、網羅的で体系的な参照文法シリーズ『現代日本語文法』の待望の第二回配本。「アスペクト・テンス・肯否」。日本語に関心を持つ全ての人、必携。


<現代日本語文法>
■日本語記述文法研究会 編
日本語文法研究の気鋭の執筆陣が、日本語文法の細目を詳解する。日本語の文法現象につ・・・(全文を読む)いて調べたいこと、知りたいことがわかる、網羅的で体系的な参照文法シリーズ。全7巻(完結)。

関連情報
【誤植・修正】
●第3刷→第4刷(2021年11月発行)
・55ページ4行目冒頭
(誤)あとに従属節の事態
(正)まえに従属節の事態
目次
■第5部 アスペクト■    
第1章 アスペクトの概観
第1節 アスペクトとは
1.アスペクトの規定
2.動きと状態
3.アスペクトとテンス
4.アスペクトに関わらない動詞

第2節 アスペクトの形式
1.アスペクトの形式の種類
2.状態としてのとらえ方を表す形式
3.状態以外のアスペクト的意味を表す形式
4.アスペクトの文末形式どうしの接続
5.アスペクトに関わる副詞的成分

第2章 スル形とシテイル形
第1節 動き・状態とスル形・シテイル形
1.動き・状態の表現の特徴とスル形・シテイル形
2.動きを表さない動詞
第2節 動きを表す動詞のスル形
1.スル形の意味と用法
2.スル形と時点・期間
第3節 動きを表す動詞のシテイル形
1.シテイル形の意味と用法
2.進行中
3.結果
4.経歴
第4節 状態動詞とスル形・シテイル形
1.状態動詞とは
2.用法によって動きを表すことも性質を表すこともある動詞

第3章 アスペクトに関わる形式
第1節 複合動詞
1.アスペクト的意味を表す複合動詞の2類
2.時間的局面を表す複合動詞
3.完遂を表す複合動詞
第2節 テ形+補助動詞など
1.テ形+補助動詞などの概観
2.「してくる」「していく」
3.「してしまう」
4.「してある」
5.「しつつある」
6.「しておく」
第3節 形式名詞+「だ」
1.形式名詞+「だ」
2.「ところだ」
3.「ばかりだ」
4.「最中だ」
第4節 アスペクトに関わるそのほかの形式
1.「ことがある」
2.「しようとする」
3.「したて」
4.「しっぱなし」

第4章 アスペクトに関わる副詞的成分
第1節 アスペクトに関わる副詞的成分とは
1.アスペクトに関わる副詞的成分の3種類
2.事態実現の時間的な取り上げ方を表す副詞的成分
3.進行の過程を取り上げる副詞的成分
4.進行の過程を取り上げない副詞的成分
5.3種類の副詞的成分の語順
第2節 事態実現の時間的な取り上げ方を表す副詞的成分
1.「まだ」「もう」
2.事態実現のタイミングを表す副詞的成分
3.事態実現のあり方を表すそのほかの副詞的成分
第3節 進行の過程を取り上げる副詞的成分
1.進行の過程を取り上げる副詞的成分とは
2.進行の様態を表す副詞的成分
3.くりかえしを表す副詞的成分
第4節 進行の過程を取り上げない副詞的成分
1.瞬間性を表す副詞的成分
2.変化結果を表す副詞的成分
3.量を表す副詞的成分
4.経歴に関わる副詞的成分

第5章 アスペクトから見た動詞の分類
第1節 分類の原理
1.動き動詞と状態動詞
2.動き動詞の4分類
3. 動き動詞の分類に関わるそのほかの要因
4.状態動詞
第2節 動詞の分類
1.動詞の分類の概観
2.動き動詞の分類
3.状態動詞の分類

■第6部 テンス■  
第1章 テンスの概観
第1節 テンスとは
1.テンスの規定
2.テンス形式
第2節 テンスがない場合
1.テンスがない2つの場合
2.テンス形式をもたない場合
3.非過去形がテンス的意味をもたない場合

第2章 主文末における非過去形・過去形
第1節 非過去形の基本的な意味・用法
1.述語の種類と非過去形の意味
2.動き動詞の非過去形
3.状態性述語の非過去形
第2節 非過去形の特殊な意味・用法
1.非過去形のさまざまな用法
2.性質や能力
3.発話現場での観察
4.発話時の行為遂行
5.命令
6.小説などの地の文での表現効果
第3節 過去形の基本的な意味・用法
1.述語の種類と過去形の意味
2.動詞述語の場合
3.形容詞述語・名詞述語の場合
第4節 過去形の特殊な意味・用法
1.過去形のさまざまな用法
2.発見
3.想起
4.反事実
5.差し迫った要求

第3章 従属節内での非過去形・過去形
第1節 従属節の種類と非過去形・過去形
1.主文のテンスと従属節のテンス
2.従属節の種類とテンス形式の対立
第2節 補足節内の非過去形・過去形
1.補足節のテンス
2.名詞節のテンス
3.引用節のテンス
4.疑問節のテンス
第3節 名詞修飾節内の非過去形・過去形
1.名詞修飾節のテンス
2.格成分名詞修飾節のテンス
3.内容補充名詞修飾節のテンス
第4節 順接条件節内の非過去形・過去形
1.順接条件節のテンス
2.「~なら」節のテンス
第5節 原因・理由節内の非過去形・過去形
1.原因・理由節のテンス
2.原因・理由を表す「~ので」節・「~から」節のテンス
3.根拠を表す「~ので」節・「~から」節のテンス
第6節 逆接条件節内の非過去形・過去形
1.逆接条件節のテンス
2.「~のに」節のテンス
第7節 時間節内の非過去形・過去形
1.時間節のテンス
2.「~とき」節のテンス
3.「~あいだ」節のテンス
第8節 等位節・並列節内の非過去形・過去形
1.等位節・並列節のテンス
2.「~けれど」節・「~が」節のテンス
3.「~し」節のテンス

第4章 テンスに関わる副詞的成分
第1節 発話時を基準とする副詞的成分
1.発話時を基準とする副詞的成分とテンス的意味
2.発話時を基準とする副詞的成分と助詞の後接
第2節 発話時を基準としない副詞的成分
1.発話時を基準としない副詞的成分とテンス的意味
2.発話時を基準としない副詞的成分と助詞の後接

■第7部 肯否■
第1章 肯否の概観
第1節 肯否とは
1.肯定と否定の基本的な対立
2.肯定・否定の対立の周辺
3.肯定・否定による対立と反意語による対立の異同
第2節 肯定と否定の非対称性
1.肯定形と否定形の対立の非対称性
2.肯定文と否定文の非対称性

第2章 否定の形式
第1節 否定を表す基本的な形式
1.否定述語の基本的な形
2.普通体の否定形
3.丁寧体の否定形
4.そのほかの形式
第2節 「まい」「な」
1.「まい」
2.「な」

第3章 否定の機能
第1節 スコープとフォーカス
1.スコープ・フォーカスとは
2.否定される部分
3.否定と「は」
第2節 基本的な否定と「のではない」「わけではない」による否定
1.基本的な否定と「のではない」「わけではない」による否定とは
2.基本的な否定が用いられる場合
3.「のではない」「わけではない」による否定の性質
第3節 全部否定と部分否定
1.全部否定・部分否定の解釈の基本
2.基本的な否定が部分否定を表す場合
第4節 二重否定
1.接続と形
2.二重否定の機能

第4章 否定の周辺
第1節 否定と呼応する語と表現
1.否定と呼応する表現とは
2.否定と呼応する副詞
3.疑問語・数量語を含む語句
4.「しか」
5.呼応の及ぶ範囲
第2節 否定の接辞を含む語
1.否定の接辞を含む語とは
2.否定の接頭辞「不」「非」「無」「未」
3.否定の接尾辞を語の内部に含む語
第3節 否定の意味を含む語と表現
1.否定の意味を含む語
2.反語
第4節 否定されにくい語と表現
1.否定されにくい語と表現とは
2.否定されにくい述語
3.否定されにくい副詞的成分
4.否定されにくいとりたて助詞
5.否定されにくい比喩表現と慣用句
第5節 質問と応答における肯定と否定
1.質問と応答における肯定と否定の概観
2.否定の真偽疑問文とその応答の肯定・否定
3.勧誘・勧めを表す否定の疑問文
4.依頼を表す疑問文における肯定と否定
著者紹介
《日本語記述文法研究会メンバー一覧》
仁田義雄(代表)
○安達太郎,阿部忍,雨宮雄一,庵功雄,石黒圭,○岩崎卓,川越菜穂子,黄淑燕,小林英樹,佐野由紀子,塩入すみ,渋谷勝己,清水佳子,白川博之,◇高梨信乃,高橋美奈子,張麟声,中西久実子,中畠孝幸,○野田春美,野田尚史,浜田麻里,林雅子,○日高水穂,前田直子,◇宮崎和人,○森山卓郎,◇八亀裕美,山田敏弘,渡部学

○…本巻の執筆担当者
◇…本巻の補筆・リライト担当者