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英語学習ポートフォリオの理論と実践

自立した学習者をめざして

清田洋一[編]

定価
2,420円(2,200円+税)
ISBN
978-4-87424-738-9 C1082
発売日
2017/8/30
判型
A5
ページ数
248頁
ジャンル
英語教育・英語学習 ― 英語教育専門
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本書のテーマである英語学習ポートフォリオは、英語学習が学習者個人により身近なものになり、さらに自立的な学びへとつながることをめざしてチームで研究・開発を行ってきました。その過程で、ポートフォリオが支援ツールとして、生徒と教師、生徒同士、そして教師同士の「連携」を生むことも分かりました。本書は、これらの研究による知見をまとめ、ポ・・・(全文を読む)ートフォリオとは何か、その理念と、活用実践を紹介するものです。
学校において新たな取り組みを行うことは、時に困難を伴います。特にそれが教科の方針転換を伴う場合はなおさらでしょう。より充実した英語の学びをめざして、現場の先生方や英語教育関係者が協同的に、本書を活用していただくことを願っています。(「はじめに」より)

関連情報

目次
序章

理論編 なぜ英語学習ポートフォリオが必要なのか
第1章 英語教育における授業設計の問題
1. 英語教育に関する調査
2. 英語学習の枠組みを変える必要性

第2章 学習ポートフォリオの可能性
1. 学習ポートフォリオとはどのようなものか
2. ヨーロッパ言語共通参照枠
3. ヨーロッパ言語ポートフォリオ(ELP)

第3章 Can-doリストという考え方
1. Can-doリストの導入
2. 各学校におけるCan-doリストの作成
3. これまで開発されたCan-doリスト
4. Can-doリストを使った授業改善の可能性
5. Can-doリストから英語学習ポートフォリオへ

第4章 ポートフォリオで取り組む英語学習の観点
1. 英語学習でポートフォリオを活用するために
2. Communicative Language Teaching(CLT)の観点
3. CLTを考える8つの観点
4. 学習者の能力の見直し
5. 教師の役割の転換
6. 教師のポートフォリオ(J-POSTL)

第5章 ポートフォリオで取り組む英語学習の方法
1. 学習方法の転換―交流型の学びへ
2. プロジェクト型学習
3. プロジェクト型学習に必要な要素
4. プロジェクト型学習の例

開発編 高校生用ポートフォリオの開発
第1章 英語学習ポートフォリオの開発
1. My Learning Mateの開発
2. ポートフォリオ(MLM)の構成
3. 教科書を基にポートフォリオを作成する
4. 基本的な使用方法

第2章 英語学習ポートフォリオの試行的な取り組み
1. 高校での実践
2. 英語学習への意識の変化
3. 教師の変化

実践編 多様な学習環境での取り組み
第1章 教室を飛び出してモチベーションアップ(松津英恵)
1. 学校の実態
2. MLM導入のねらい
3. MLMの実践
4. 成果と課題

第2章 コミュニケーション活動で英語学習への姿勢改善を(木内美穂)
1. 学校の実態
2. MLM導入のねらい
3. 1年目の取り組み
4. 2年目の取り組み
5. まとめ

第3章 生徒のゆるやかな学びの見える化(齋藤理一郎)
1. 実践校・クラスの実態
2. MLM活用授業の実践報告
3. まとめと今後の展望

第4章 授業を大胆に再構成(鶴田京子)
1. 学校の実態
2. MLM導入のねらい
3. MLM導入の結果
4. 教師としての自分の変化/気づき
5. 課題

第5章 教師の自己成長のためのツール(福田美紀)
1. 学校の実態
2. MLM導入のねらい
3. MLM導入の結果
4. MLMの運用方法と今後の課題

作成編 使用する教材をもとにした作成方法
第1章 英語を学び続ける学習者の育成をめざして(松津英恵)
1. MLMの構成
2. MLMおよび各項目作成における留意点

第2章 思考力・国際理解の姿勢を養う授業をめざして(福田美紀)
1. MLMの構成
2. MLMの作成
3. 授業設計と実践

参考文献
著者紹介
清田 洋一(きよた よういち)
明星大学教育学部教授。東京大学総合文化研究科言語情報科学博士課程単位取得満期退学。専門は、英語教育、英語教師教育、英語リメディアル教育。主な著書に『新しい時代の英語科教育の基礎と実践―成長する英語教師を目指して―』(共著、三修社)、『英語教師の成長―求められる専門性―』(共著、大修館書店)、『All Aboard!: Communication English』Ⅰ~Ⅲ(編集代表、東京書籍)などがある。