「国際英語論」で変わる日本の英語教育

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「国際英語論」で変わる日本の英語教育

塩澤正/吉川寛/倉橋洋子/小宮富子/下内充[著]

定価
2,420円(2,200円+税)
ISBN
978-4-87424-704-4 C3082
発売日
2016/6/17
判型
A5
ページ数
232頁
ジャンル
英語教育・英語学習 ― 英語教育専門
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英語は世界中に広がり、それぞれの国や地域で独自に発展を続けている。日本人が日本的な発想と発音で話す「日本人英語」もその一つ。ネイティブ英語にひけをとらない立派な英語を身に付けるために必要な英語教育の姿を考える。

関連情報

目次
第1章 国際英語論とは  吉川 寛

1.英語の広域化と多様化
2.多様な英語の分類
3.「国際英語」という考え
4.「国際英語論」とは
5.国際英語論への批判
6.国際英語論と英語教育
7.国際英語論と「日本英語」
コラム 留学生が沈黙するとき

第2章 今、なぜ国際英語論の視点が必要か  塩澤 正

1.多様化は国際化の代償
2.国際英語論の視点から英語を学ぶ意義と意味
3.異文化理解と国際英語論
4.Affective Competenceと国際英語論
5.「言語権」と国際英語論
コラム 聞き取りやすい英語を話すコツ

第3章 国際英語論に基づく英語教育の実践—何をどのように教えるのか—  塩澤 正

1.具体的な教え方・学び方の基本
2.何をどのように教えるか:基本的留意点
3.留意点のまとめ
 コラム「アメリカ人の英語は訛っていて分からん」

第4章 日本人英語の発音・語彙  下内 充

1.日本人英語の発音
2.日本人英語と語彙
コラム 英語の同音異義語(homonym)について

第5章 日本人英語の文法  小宮富子

1.英語から「遠い」日本語
2.主語優位言語と主題優位言語
3.日本語と日本文化
4.日本語の曖昧さ
5.日本文化の反映としての日本人の英語
 コラム 「三つ目がとおる」とEnglish as a Multilingua Franca

第6章 日本人英語と意味  吉川 寛

1.日本人英語と意思疎通
2.日本人英語とNEの慣用表現
 コラム メタセシス?

第7章 日本人の非言語コミュニケーションと行動様式―国際英語論の視点から―  倉橋洋子

1.非言語行動と非言語コミュニケーション
2.非言語コミュニケーションの普遍性と文化的差異
3.非言語コミュニケーションの役割
4.非言語コミュニケーションと日本人の「察し」
5.日本人の身体動作―言語別・男女別
6.日本人の空間の使い方―近接空間学(proxemics)
7.非言語メッセージの表示と解読
8.日本人の行動様式
9.英語教育における非言語コミュニケーションと行動様式の扱い
コラム ローマの物乞いと非言語コミュニケーション

参考文献
索引
著者紹介
塩澤 正(しおざわ ただし)
中部大学教授。言語習得と文化(環境)の関係、国際英語論が主な研究領域。著書にGlobal Activator (共著、金星堂)、『現代社会と英語―英語の多様性をみつめて』(共編著、金星堂)、『英語教育と文化』(共編著、大修館書店)、『私たちの異文化体験』(大修館書店)などがある。

吉川 寛(よしかわ ひろし)
中京大学文化科学研究所研究員。日本「アジア英語」学会会長。研究領域は、社会言語学、国際英語論、異文化理解。著書に『事典 アジアの最新英語事情』(共著、大修館書店)、『英語教育と文化』(共編著、大修館書店)、『企業・大学はグローバル人材をどう育てるか』(共著、アスク社)などがある。

倉橋洋子(くらはし ようこ)
東海学園大学教授。研究領域はアメリカ文学と英語教育。著書に『越境する女―19世紀アメリカ女性作家たちの挑戦』(共著・監修、開文社)、『現代社会と英語―英語の多様性をみつめて』(共編著、金星堂)、『英語研究と英語教育―ことばの研究を教育に活かす』(共著、大修館書店)などがある。

小宮富子(こみや とみこ)
岡崎女子大学教授。日英語比較、語用論、国際英語論を主な研究領域としている。著書に『現代社会と英語―英語の多様性をみつめて』(共編著、金星堂)、『英語教育と文化』(共著、大修館書店)、『ことばとコミュニケーションのフォーラム』(共著、開拓社)、『高等教育における英語授業の研究』(共編著、松柏社)などがある。

下内 充(しもうち みつる)
東海学院大学教授。研究領域は日英語比較、英語教育。著書に『現代社会と英語―英語の多様性をみつめて』(共編著、金星堂)、『英語の固有名を使うときに定冠詞をチェックする辞典』(共編、現代図書)、訳書にフィシャク『英語史概説 第1巻』(共訳、青山社)などがある。