大学と社会をつなぐライティング教育

大学と社会をつなぐライティング教育

村岡貴子/鎌田美千子/仁科喜久子[編著]

定価
2,970円(2,700円+税)
ISBN
978-4-87424-783-9 C3081
発売日
2018/11/30
判型
A5
ページ数
232頁
ジャンル
日本語教育 ― 日本語教育専門書
オンライン書店
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大学での教育から社会での実務に至るまで、そこで必要なライティングについてさまざまな観点から論じる。SNSでの意思疎通が日常となった現況において、社会で活躍する人材の育成のため、大学で求められているライティング教育とは。

■「まえがき」より
 本書は、大学・大学院での教育から社会での実務に至るまで、そこで必要なライティングを包・・・(全文を読む)括的に捉え、その教育や研究についてさまざまな観点から取り上げて論じ、今後の課題を考察したものです。「ライティング」とは、第1章でも説明する通り、簡潔に言えば、レポートや論文、報告書等の一定量を伴う文章、またプレゼンテーションのための視覚資料等、大学教育と社会の実務で求められる文書の作成という意味です。(中略)
 現代は、大学の内外でライティングとその教育の重要性が一層増している時代であると言えます。SNSなどのツールの利用によって簡単な意思疎通が楽にできるようになった状況において、大学では、初年次教育から卒業論文・博士論文の執筆までライティング教育の一層の強化の必要性が認識されるようになっています。また、大学でそのような教育を受けた学生が社会へ出て、専門家あるいは一般社会人として十分に活躍するためにも、ライティング力は必須であると言えます。このような現状のもとで、本書は、個々の教育実践や学習支援を扱いながら、全体として、それらが大学と社会をどうつなぐのかといった視点から専門的な議論を行った初めての書籍であると言えます。

関連情報

目次
第1部 大学におけるライティング教育研究の視点

第1章 大学と社会をつなぐライティング教育の視点
(村岡貴子)

第2章 大学教育から見たパラフレーズの諸相
(鎌田美千子)

第3章 ライティング活動とその内省から獲得する論文スキーマ
(村岡貴子)

第4章 ルーブリックによるライティング評価とアセスメント
(脇田里子)

第5章 コーパスを活用した文章の言語学的分析
(仁科喜久子/ボル・ホドシチェク/八木 豊/阿辺川武)

第2部  さまざまなライティング教育―実践・人材育成・啓発へ―

第6章 初年次教育におけるライティング教育
―組織的な取り組みと実践の一例―
(中島祥子)

第7章  専門教員との連携を生かしたアカデミック・ライティング能力育成の試み
―法学部新入生を対象にした導入ゼミナールを例に―
(石黒 圭)

第8章 エンジニアを目指す工学系学生に必要なライティング教育とは
―学生と社会人へのライティングに関する調査から―
(仁科浩美)

第9章 ライティングを支援できる人材の育成
―大学院生を対象とした教育実践―
(堀 一成)

第10章 職場とつながるライティング教育
―相互理解・問題解決・協働を可能にするケース学習―
(近藤 彩)

第11章 現職看護師のライティング活動支援の試み
―経験への信頼と新しい学習スキルを―
(因 京子)
著者紹介
[編著者]
村岡貴子(むらおか・たかこ)
大阪大学教授、博士(言語文化学)

鎌田美千子(かまだ・みちこ)
宇都宮大学准教授、博士(学術)

仁科喜久子(にしな・きくこ)
東京工業大学名誉教授、博士(学術)

[著者]
脇田里子(わきた・りこ)
同志社大学准教授、博士(言語文化学)

ボル・ホドシチェク(Bor HODOŠČEK)
大阪大学准教授、博士(工学)

八木 豊(やぎ・ゆたか)
株式会社ピコラボ、工学修士

阿辺川武(あべかわ・たけし)
国立情報学研究所特任准教授、博士(工学)

中島祥子(なかじま・さちこ)
鹿児島大学准教授、修士(文学)

石黒 圭(いしぐろ・けい)
国立国語研究所教授、博士(文学)

仁科浩美(にしな・ひろみ)
山形大学准教授、博士(文学)

堀 一成(ほり・かずなり)
大阪大学准教授、博士(学術)

近藤 彩(こんどう・あや)
麗澤大学教授、博士(人文科学)

因 京子(ちなみ・きょうこ)
九州大学非常勤講師、文学修士、Master of Arts

(論文掲載順)