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CEFRの理念と現実 理念編 言語政策からの考察

西山教行/大木充[編]

定価
3,300円(3,000円+税)
ISBN
978-4-87424-866-9 C3080
発売日
2021/8/24
判型
A5
ページ数
240頁
ジャンル
言語政策 ― 言語政策専門
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日本においてCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)が無批判に受容されている現状を見直し、CEFRの訴える外国語教育の理念と正しい用い方などを考える。2018年公開のCEFR-CV(増補版)にも言及。姉妹本に「現実編」。

関連情報
【書評・紹介】
『複言語・多言語教育研究』(第9号)に書評が掲載。評者は境一三氏(慶應義塾大学)。「日本においてCEFRを論じる人のみならず、「使う」人にも―哲学的議論から身をそらすことなく―読んで欲しい」
https://www.jactfl.or.jp/?page_id=1422

西山教行・大木充編『CEFRの理念と現実』シリーズが『総人・人環フォーラム』(40号、京都大学大学院人間・環境学研究科)で取り上げられました。「CEFRは(中略)能力基準だけ注目を集め、複言語主義などの理念は置き去りにされている」(西山教行)https://www.h.kyoto-u.ac.jp/academic/publication/jinkan_forum/

西山教行・大木充編『CEFRの理念と現実』シリーズの書評が『新英語教育』(2022年3月号、高文研)に掲載。評者は安達理絵氏。
「CEFRの開発過程や、なぜこれほど多くの国の教育機関で使用されるようになったのか(略)などが理解できた」
https://www.koubunken.co.jp/book/b600312.html
目次
第1章
欧州における「多様性の中の統合」と多言語・複言語社会
安江則子

第2章
CEFRはなぜわかりにくいか―CEFRの成立とその構造
西山教行

第3章
CEFRとスイスのアーミーナイフ―その概念から使用まで
ダニエル・コスト
大山万容(訳)

第4章
言語教育の視野を広げる―仲介・複言語主義・協働学習とCEFR-CV
エンリカ・ピカルド,ブライアン・ノース,トム・グディア
倉舘健一・下 絵津子(訳)

第5章
CEFRの文脈化とその先に関する6つの考察
アンリ・ベス
長野 督(訳)

第6章
CEFRと増補版―関係者,専門家としての見解
マルギット・クラウゼ小野,モニカ・シルモイ
松岡真由子・堀 晋也(訳)

第7章
社会的行為主体を実現するアクション・アプローチの意味
―CEFRの複言語主義解釈から言語教育実践の方向性へ
細川英雄

第8章
「亡霊へのシンパシー」と言語概念認識の歩み―CEFRの睥睨に対峙する諸言語の影
エマニュエル・ユヴェール
倉舘健一(訳)
著者紹介
西山 教行(にしやま のりゆき)
京都大学人間・環境学研究科教授。専門は,言語教育学,言語政策,フランス語教育学,フランコフォニー研究。主著に『グローバル化のなかの異文化間教育―異文化間能力の考察と文脈化の試み』(編著,明石書店,2019),翻訳に『ヨーロッパの言語』(アントワーヌ・メイエ著,岩波書店,2017),『バイリンガルの世界へようこそ―複数の言語を話すということ』(フランソワ・グロジャン著,監訳,勁草書房,2018),『多言語世界ヨーロッパ―歴史・EU・多国籍企業・英語』(クロード・トリュショ著,共訳,大修館書店,2019)など。

大木 充(おおき みつる)
京都大学名誉教授。専門は,日本人フランス語学習者の動機づけと異文化間教育研究。主著に,Apprentissage du français : identité sociale et recherche du soi idéal. (Le Langage et l’Homme, 2016-2, 2016), 共編著に『マルチ言語宣言―なぜ英語以外の外国語を学ぶのか』(京都大学学術出版会,2011),『「グローバル人材」再考―言語と教育から日本の国際化を考える』(くろしお出版,2014),『異文化間教育とは何か―グローバル人材育成のために』(くろしお出版,2015),『グローバル化のなかの異文化間教育―異文化間能力の考察と文脈化の試み』(明石書店,2019)など。