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データに基づく日本語のモダリティ研究

田窪行則/野田尚史[編]

定価
3,740円(3,400円+税)
ISBN
978-4-87424-828-7 C3081
発売日
2020/3/17
判型
A5
ページ数
228頁
ジャンル
日本語学 ― 日本語学専門
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多様な言語データに基づいて多角的・総合的な観点から日本語のモダリティ研究を開拓しようとする論文集。2部構成となっており、第1部「コーパスに基づく日本語のモダリティ研究」では、日常会話コーパス、諸方言コーパス、通時コーパス、学習者コーパスなど、さまざまなコーパスデータに基づいて、それぞれの日本語に見られるモダリティの様相を明らか・・・(全文を読む)にする論文が収められている。第2部「多角的な視点から見た日本語のモダリティ研究」では、文法の視点の他、音声、対照研究、脳科学など、さまざまな視点から日本語のモダリティの様相を明らかにする論文が収められている。

関連情報

目次
第1部 コーパスに基づく日本語のモダリティ研究

第1章
日常会話コーパスを活用した丁寧さ・対人モダリティの生起要因と
その実態の解明
小磯花絵

第2章
書き言葉コーパスに見られる「てもいい」の用法
―頻度とコロケーションを考慮した文法記述―
中俣尚己

第3章
諸方言コーパスに見るモダリティ形式のバリエーション
―推量表現の地域差―
木部暢子

第4章
通時コーパスに見るモダリティ形式の変遷
小木曽智信

第5章
学習者コーパスを活用したモダリティ研究
―日本語学習者の「かなと思う」の発達―
迫田久美子・佐々木藍子・細井陽子・須賀和香子

第6章
『現代日本語書き言葉均衡コーパス』に対するモダリティアノテーションとその分析
松吉俊・浅原正幸

第2部 多角的な視点から見た日本語のモダリティ研究

第7章
モダリティとイントネーション
窪薗晴夫

第8章
条件付き命令・依頼文
―日本語条件文のモダリティ制約再考―
有田節子

第9章
名詞修飾表現から見たモダリティ
益岡隆志

第10章
主題・とりたて表現とモダリティの呼応
―日本語とスペイン語の対照研究―
野田尚史

第11章
脳科学から見たモダリティ
―コーパスと事象関連電位計測から見た証拠性とモダリティの意味的差異―
原由理枝
著者紹介
田窪行則(たくぼ ゆきのり)
京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学(1980年)。博士(文学)。現在、国立国語研究所所長。著書に『琉球列島の言語と文化―その記録と継承―』(編著、くろしお出版、2013)、『日本語の構造―推論と知識管理―』(くろしお出版、2010)、『基礎日本語文法 改訂版』(共著、くろしお出版、1992)などがある。


野田尚史(のだ ひさし)
大阪外国語大学大学院外国語学研究科修士課程修了(1981年)。博士(言語学)。現在、国立国語研究所日本語教育研究領域教授。著書に『日本語と世界の言語のとりたて表現』(編著、くろしお出版、2019)、『日本語の文法4 複文と談話』(共著、岩波書店、2002)、『「は」と「が」』(くろしお出版、1996)などがある。