役割語研究の展開

役割語研究の展開

金水敏[編]

定価
3,850円(3,500円+税)
ISBN
978-4-87424-522-4 C3080
発売日
2011/5/30
判型
A5
ページ数
324頁
ジャンル
日本語学 ― 日本語学専門
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2007年刊行『役割語研究の地平』の続編。教育における役割語、外国語との対照研究、キャラクタ、ツンデレと言語の関係など、近年ますます研究が進む役割語について、さまざまな角度から考察する最新論文集。

関連情報

目次
導入(金水 敏)

第1部 キャラクタをめぐって
  第1章 現代日本語の役割語と発話キャラクタ(金水 敏)
  第2章 キャラクタは文法をどこまで変えるか?(定延利之)
  第3章 役割語のエコロジー ―他人キャラとコンテクストの関係―(山口治彦)

第2部 教育と役割語
  第4章 韓国の教科書における役割語の役割 ―「生きた日本語」を教えるバーチャルリアリティ―(恩塚千代)
  第5章 役割語を主題とした日韓翻訳の実践 ―課題遂行型の翻訳活動を通しての気づきとスキル向上―(鄭 惠先)

第3部 外国語と役割語
  第6章 ウサイン・ボルトの“ I ”は、なぜ「オレ」と訳されるのか ―スポーツ放送の「役割語」―(太田眞希恵)
  第7章 要素に注目した役割語対照研究 ―「キャラ語尾」は通言語的なりうるか―(金田純平)
  第8章 コミック翻訳を通じた役割語の創造 ―ドイツ語史研究の視点から―(細川裕史)

第4部 さまざまな役割語
  第9章 『風の谷のナウシカ』と役割語 ―映像翻訳論覚書―(米井力也)
  第10章 「沖縄人」表象と役割語 ―語尾表現「さ」(「さぁ」)から考える―(本浜秀彦)
  第11章 役割語としての「幼児語」とその周辺(岡崎友子・南侑里)
  第12章 役割語としての片言日本語 ―西洋人キャラクタを中心に―(依田恵美)
  第13章 大阪大学卒業論文より(2002~2010)(金水 敏他)

第5部 ツンデレをめぐって
  第14章 役割語としてのツンデレ表現 ―「常用性」の有無に着目して―(西田隆政)
  第15章 ツンデレ属性における言語表現の特徴 ―ツンデレ表現ケーススタディ―(冨樫純一)
著者紹介
1956年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学。神戸大学教養部講師、大阪女子大学学芸部講師、神戸大学文学部助教授等を経て、現在、大阪大学大学院文学研究科教授。専門は日本語史。主な著書として『時・否定と取り立て』(共著,岩波書店,2000)、『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』(岩波書店,2003)、『日本語存在表現の歴史』(ひつじ書房,2006)がある。