琉球諸語と古代日本語

琉球諸語と古代日本語

日琉祖語の再建にむけて

田窪行則/ジョン・ホイットマン/平子達也[編]

定価
4,180円(3,800円+税)
ISBN
978-4-87424-692-4 C3081
発売日
2016/4/7
判型
A5
ページ数
312頁
ジャンル
日本語学 ― 日本語学専門
オンライン書店
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琉球諸語は日本語と唯一同系性が証明されている言語群である。この琉球諸語の共時的及び歴史的研究と古代日本語研究を両方取り上げ研究の交流を図ると共に、日琉祖語の再建にむけた比較言語学的研究に資する。

関連情報

目次
はじめに

第1部 古代日本語
第1章
古語辞典における実証形と推定形―上代語を主として
早田輝洋

第2章
日琉祖語の音韻体系と連体形・已然形の起源
ジョン・ホイットマン

第3章
上代東国語の移動動詞について―コーパスによる研究
ケリー・ラッセル

第4章
諺文以呂波雑考
スヱン・オースタカンプ

第5章
平安時代語アクセント再考―式(語声調)は幾つあったのか
平子達也

第2部 琉球諸語の歴史的研究
第6章
日琉祖語の分岐年代
トマ・ペラール

第7章
琉球諸語のアスペクト・テンス体系を構成する形式
かりまたしげひさ

第8章
声調言語としての宮古祖語―特にそのTBUとして機能する韻律上の単位について
松森晶子

第3部 琉球諸語の共時的研究
第9章
南琉球与那国語の格配列について
下地理則

第10章
徳之島浅間方言の名詞アクセント体系
上野善道

第11章
琉球諸語のアロキュティビティー
アントン・アントノフ

第12章
ドゥナン(与那国)語の動詞形態論
山田真寛

おわりに
索引
執筆者紹介
著者紹介
田窪 行則(たくぼ ゆきのり)
岡山県生まれ。京都大学大学院文学研究科教授。専門は理論言語学、琉球諸語、危機言語ドキュメンテーション。著書・論文に『日本語の構造:推論と知識管理』(くろしお出版、2010)、『琉球列島の言語と文化:その記録と継承』(編著、くろしお出版、2013)などがある。

平子達也(ひらこ たつや)
東京都生まれ。実践女子大学文学部国文学科助教。専門は日本語アクセントの記述的・歴史的研究、古代日本語、出雲諸方言。著書・論文に「平安時代京都方言における下降調に関する試論:観智院本『類聚名義抄』に見られる平声軽点の粗雑な写しを手がかりにして」『日本語の研究』9巻1号、2013)、「能登島諸方言におけるアクセントの変化:「語頭隆起」とその後」(『日本語の研究』11巻1号、2015)などがある。